2026.01.30

通夜振る舞いとは?準備方法・流れ・マナー・省略する場合の対応まで完全解説

通夜振る舞い

「通夜振る舞いの料理の量はどうすればいい?」
「招かれた場合、どのくらい滞在すればいい?」

「通夜振る舞い」と聞いて、すぐに具体的なマナーや振る舞い方が思い浮かばない方は少なくありません。

急な訃報で参列することになった場合、あるいは喪主として準備する際、多くの方が戸惑う内容の一つです。

本記事では、通夜振る舞いの意味・参列者と遺族それぞれのマナー、近年増えている通夜振る舞いを省略する形式について解説します。

通夜振る舞いに関する不安・疑問の解決や、故人を偲ぶ大切な時間を過ごすために、お役立ていただけると幸いです。

<この記事でわかること>

・通夜振る舞いを行う意味
・通夜振る舞いの準備手順
・通夜振る舞いの流れ
・ご遺族側のマナー・注意点
・参列者側のマナー・注意点
・通夜振る舞いを省略する形式

 

通夜振る舞いとは?

通夜振る舞いとは?

通夜振る舞い(つやぶるまい)とは、お通夜が終わった後に参列者を別室へ案内し、食事やお酒でもてなす席を言います。

通夜振る舞いの目的や、地域による違いなどは以下のとおりです。

  • 故人の供養と参列者へのお礼が目的
  • 参加者は地域によって異なる
  • 精進落としと通夜振る舞いは別物

ひとつずつ見ていきましょう。

 

故人の供養と参列者へのお礼が目的

通夜振る舞いには主に3つの目的があります。

目的 詳細
供養 故人とこの世で最後の食事を共にし、別れを惜しむ。思い出を語り合うことで供養とする儀式。
感謝 故人のために駆けつけてくれた弔問客に対し、遺族からのお礼の気持ちを伝える場。
お清め お酒を体に入れて邪気を払い、身を清める。

かつては故人に夜通し付き添う儀式でしたが、現在では1〜2時間程度でお開きとなるのが一般的です。

単なる会食ではなく、故人を偲ぶための大切な儀式であることを理解しておきましょう。

 

参加者は地域によって異なる

通夜振る舞いへの参加範囲は、地域の慣習によって基準が異なります。

地域 参加者の範囲 特徴
関東地方 一般参列者まで 会社関係や近所の方など広く声を掛ける。
関西地方 親族・近親者のみ 一般会葬者は焼香のみで帰宅するケースが多く、食事の代わりに粗供養品を手渡しする。

ただし、関東でも食事は親族だけで行い、一般参列者は焼香のみで帰宅するケースも増えています。

「自分の住む地域ではどうなのか」「参列する葬儀はどのような形式か」を事前に確認しておくと安心です。

なお、『コープの家族葬』がサービスを提供している北海道の場合は、関東・関西どちらの慣習も見られます。

 

精進落としと通夜振る舞いは別物

葬儀に伴う食事には「通夜振る舞い」と「精進落とし」がありますが、開催する目的やタイミングが異なります。

項目 通夜振る舞い 精進落とし
タイミング お通夜の後 火葬後または初七日法要後
参加者 地域による 主に僧侶・親族・ごく親しい関係者
料理の形式 寿司やオードブルなどの大皿料理 一人一膳の懐石料理やお弁当

なお、宗教が変わると名称も異なり、神式(神道)では葬儀での食事を「直会(なおらい)」と呼びます。

 

通夜振る舞いの準備方法

通夜振る舞いの準備方法

本章では、通夜振る舞いの準備をスムーズに進めるための手順を解説します。

  • 手順①:形式と参加者の範囲を決める
  • 手順②:料理の内容や飲み物を手配する
  • 手順③:御膳料の準備と役割分担の確認

なお、通夜振る舞いの準備は葬儀社のスタッフと相談し、二人三脚で進めるのがおすすめです。

 

手順①:形式と参加者の範囲を決める

通夜振る舞いの準備では、最初に以下の点を決めます。

決めること 詳細
参加者の範囲 一般会葬者まで広く案内するのか、親族・近親者のみで行うのかを決めます。
料理の形式 会場での会食形式にするのか、折詰弁当を用意して持ち帰り形式にするのかを選択します。

参列者の範囲は、地域の慣習だけでなく、葬儀の形式や通夜振る舞いにかけられる予算によっても変わってきます。

料理の形式に関しては、近年は親族のみで好きな形式で食事をするケースも増えています。

 

手順②:料理の内容や飲み物を手配する

参列者の範囲や形式が決まったら、具体的な料理と飲み物を手配します。

決めること 詳細
料理の内容 大皿に盛られた寿司・オードブル・サンドイッチなどが多い傾向です。当日に人数が変わっても対応しやすく、立食の場合でも自由に取り分けできます。
料理の食材 昔は肉や魚を避けた精進料理が基本でしたが、現在はこだわらないのが一般的です。ただし、お祝い事を連想させる鯛や伊勢海老などの食材は避ける傾向にあります。
料理の量 発注量の目安は、参列予想人数の5割〜7割程度とされています。全員が食事をしていくわけではなく、焼香のみで帰られる方もいるためです。ただし、家族葬等で参加人数が確定している場合は例外です。
料理の予算 一人あたり2,000円〜3,000円程度で、精進落としよりも安価になるケースが多く見られます。
飲み物 ビールや日本酒に加え、車の運転手・お子様・お酒が飲めない方のために、ウーロン茶・ジュース・ノンアルコールビールも用意しましょう。

 

手順③:御膳料の準備と役割分担の確認

料理の手配と並行して、僧侶への御膳料の準備や、当日の役割分担を確認します。

<僧侶への対応>

僧侶が通夜振る舞いへ参加する場合は、祭壇から一番近い最上座に案内します。

通夜振る舞いへ参加しない場合は、御膳料と御車代をお渡しします。

・御膳料の相場:5,000〜10,000円

・御車代の相場:5,000〜10,000円

僧侶へお渡しするお布施は新札を入れるべきとされています。

白い無地の封筒に入れ、薄墨ではない普通の黒墨で表書きをして用意しておきましょう。

なお、御車代は僧侶の交通費として渡すもののため、喪主や遺族が送迎している場合は不要です。

<参列者への対応>

通夜振る舞いの当日に喪主一人ですべて対応するのは難しいため、親族の中から事前に以下の役割を決めて依頼しておきましょう。

・接待係:お酌をして回る、僧侶の話し相手になるなど

・案内係:参列者を会場へ誘導する

 

通夜振る舞いの流れ

通夜振る舞いの流れ

本章では、通夜式が終了してからお開きになるまでの一般的な流れと、それぞれの場面での注意点を紹介します。

  • ①:食事会場へ案内
  • ②:開式の挨拶
  • ③:食事をいただく
  • ④:閉式の挨拶

ひとつずつ見ていきましょう。

 

①:食事会場へ案内

通夜式が終了すると、係員から通夜振る舞いへの案内があります。喪主やスタッフの誘導に従って、速やかに会場へ移動しましょう。

会場の場所を知っていたとしても、勝手に入室して席に着くのはマナー違反です。必ず案内があるまで待ちましょう。

会場に入ったら席に着きます。通夜振る舞いには厳密な席次表はありませんが、以下の順番で座るのが一般的です。

  • 上座:僧侶
  • 末席:喪主・遺族
  • そのほかの席:一般の参列者

一般参列者は親族の間に割って入るような席は避け、空いている席に座るようにします。

立食形式の場合は、テーブルの周りに適度な間隔を空けて立ちます。

 

②:開式の挨拶

飲み物が行き渡っても、すぐに食事を始めてはいけません。まずは喪主(または親族代表)による開式の挨拶が行われます。

通夜振る舞いでの挨拶
1.喪主の挨拶 喪主から参列者へ、足を運んでいただいたことへの感謝を述べます。この間は静かに耳を傾けましょう。
2.僧侶へのお礼 喪主が僧侶へお礼を述べます。近くの参列者も軽く会釈してお礼の気持ちを伝えると、より丁寧な印象になります。
3.献杯 献杯の言葉に合わせて、グラスを少し掲げます。

献杯の挨拶があってはじめて食事に箸をつけられます。

 

③:食事をいただく

食事が始まると、少ししてから遺族が各テーブルへ挨拶回りに来ます。この時は、食事の手を一旦止め、ご遺族へのお悔やみの言葉やお酌への対応をします。

<遺族へのお悔やみの言葉>

「この度はご愁傷様でございます」「お疲れが出ませんように」といった、短く労う言葉をかけましょう。

<お酌への対応>

お酒が飲めるのであれば、いただくのがマナーです。ただし、車で来ていたり、体質的に飲めなかったりする場合は、グラスに手を添えて「申し訳ありません、車ですので」と断っても失礼にはなりません。

遺族側は、自身の食事は控えめにし、弔問客へのおもてなしに徹します。くれぐれもアルコールを無理強いしないよう注意しましょう。

 

④:閉式の挨拶

通夜振る舞いは、開始からおよそ1時間程度でお開きとなるのが一般的です。喪主または親族代表から閉式の挨拶があります。

挨拶の中に翌日の葬儀・告別式の日時と会場の案内が含まれるため、参列する際はメモを取るなどして、確認しておきましょう。

挨拶が終われば退席となります。ご遺族側は翌日の葬儀・告別式の準備があるため、長居は避けましょう。

閉式より前に帰る場合は、近くの遺族に「お先に失礼いたします」と一言挨拶をしてから会場を後にします。

 

【ご遺族側】通夜振る舞いのマナー

【ご遺族側】通夜振る舞いのマナー

ご遺族にとって、通夜振る舞いは「故人を偲ぶ場」であると同時に、弔問客への「感謝とおもてなしの場」でもあります。

参列者に失礼のないよう振る舞うためのポイントをまとめました。

  • 自らも率先して会場へ案内する
  • 挨拶は1〜2分で短く簡潔に
  • 挨拶回りで感謝を伝える
  • 僧侶へのおもてなしも忘れずに

ひとつずつ見ていきましょう。

 

自らも率先して会場へ案内する

通夜式が終わった後の誘導は、司会のアナウンス任せにせず、遺族側も直接声掛けをします。

出口付近に立ち「ささやかですがお席をご用意しておりますので、お急ぎでなければぜひ」と一人ひとりに声を掛けましょう。

ただし、時間がない等の理由で遠慮される方には無理強いをしてはいけません。

その場合は、感謝の言葉とともに会葬御礼品をお渡しし、丁寧に見送ります。

 

挨拶は1〜2分で短く簡潔に

通夜振る舞いの挨拶は、感謝の気持ちを込めて、1〜2分程度で簡潔にまとめましょう。

また、挨拶の中では「忌み言葉」を使わないよう注意が必要です。

忌み言葉の一例
重ね言葉 たびたび・重ね重ね…など
直接的な表現 死ぬ・生きていた頃…など

忌み言葉についてや挨拶文の例文は、以下の記事で詳しく解説しています。

【関連記事】

注意!葬儀で控えるべき「忌み言葉」の一覧と言い換え方を解説

葬儀や通夜振る舞いでの挨拶は何を話せばいい?文例やマナーを紹介

 

挨拶回りで感謝を伝える

会食が始まったら、遺族は各テーブルを回り、参列者に感謝を伝えるのが役割です。

ビールやソフトドリンクの瓶を持ち、一人ひとりに「本日はありがとうございました」とお酌をして回ります。

この時、特定の親しい人と話し込んで長居してしまうのは避け、まんべんなく一巡することを心がけましょう。

また、相手がお酒を飲めるかどうかを確認し、飲めない方にはお茶やジュースを勧めるなど、細やかな配慮も忘れずに行いましょう。

 

僧侶へのおもてなしも忘れずに

僧侶は宗教的儀式の中心的存在であり、通夜振る舞いの主賓にあたります。参加していただいた際は、丁寧におもてなししましょう。

僧侶が一人で孤立してしまわないよう、親族代表や世話役が隣に座り、お酌や話し相手を務めます。

喪主は挨拶回りで忙しいですが、タイミングを見て僧侶の席へお礼に伺うことも大切です。

もし僧侶が食事を辞退された場合は、無理に引き止めず、食事代として「御膳料(おぜんりょう)」を包んでお渡しします。

 

【参列者側】通夜振る舞いのマナー

【ご遺族側】通夜振る舞いのマナー

参列者は、節度ある振る舞いを心がける必要があります。配慮するべき基本のマナーを確認しましょう。

  • 案内されたら一口でも箸をつける
  • 献杯はグラスを合わせず静かに行う
  • 閉式後は長居せずに退席する
  • 故人と関係のない話はしない

ひとつずつ解説します。

 

案内されたら一口でも箸をつける

係員や遺族から案内されたら、できる限り席に着くのがマナーです。

通夜振る舞いには「故人と最後の食事を共にする」という供養の意味が込められています。

時間がなくて最後まで居られない場合は、一口だけ箸をつけるだけで十分です。

アレルギーや宗教上の理由などで食事ができない場合でも、お茶やジュースなど、飲み物に口をつけるだけで「参加した」という意思表示になります。

 

献杯はグラスを合わせず静かに行う

食事の始まりに行われる「献杯」は、お祝い事の「乾杯」とは作法が異なります。以下のような行動は厳禁です。

<献杯でのNG行動>

・グラスを「カチン」と合わせる

・飲んだ後に拍手をする

・大きな声で「献杯!」と唱和する

正しい手順は以下の通りです。

<献杯の正しい作法>

1. 静かな声で「献杯」と唱和

2. グラスを胸の高さまで軽く上げる(顔より高く掲げないように注意)

3. 隣の人と静かに目礼し、一口飲む

周りの雰囲気に合わせ、静かに行いましょう。

 

閉式後は長居せずに退席する

通夜振る舞いの席は、宴会ではなく故人を偲ぶための場のため長居するのは良くありません。閉式の挨拶が終わったら静かに帰宅しましょう。

また、故人と関係性が深くない方の場合は、頃合いを見て途中で退席しても問題ありません。

退席のタイミングとしては、食事が一段落し、周囲の人が立ち始めた時がよいでしょう。

 

故人と関係のない話はしない

席での会話は、故人の思い出話を中心に、静かに語り合うのが基本です。

以下のような故人と関係のない話や、通夜振る舞いにふさわしくない態度はNGです。

<通夜振る舞いでのNGな会話>

・名刺交換や仕事の話

・死因を尋ねる

・大声で騒いだり笑ったりする

「生前はこんなことがあったね」「お世話になったね」と故人を懐かしむことが一番の供養になります。

 

近年は通夜振る舞いをしない葬儀も増えている

近年は通夜振る舞いをしない葬儀も増えている

近年は形式にこだわらない通夜振る舞いも珍しくなくなってきました。本章では、最近増えている新しい傾向について解説します。

  • 家族葬や1日葬などの形式で身内のみで執り行う
  • お弁当や粗供養品などの持ち帰り品で対応する

それぞれのパターンを見ていきましょう。

 

家族葬や1日葬などの形式で身内のみで執り行う

近年、葬儀のスタイルは多様化しており、通夜振る舞いを行わないケースも増えています。

なかでも以下の2つの葬儀形式の場合によく見られます。

家族葬 斎場での会食を省略し、葬儀後に親族だけで食事をする。
一日葬 通夜自体を行わないため、通夜振る舞いも設けない。

近年は食事がないお通夜も珍しくなくなっていますが、省略する場合は、事前に案内状や口頭で伝えておくのが大切です。

 

お弁当や粗供養品などの持ち帰り品で対応する

会場での会食を行わない場合でも、弔問客に対して食事の代わりになる持ち帰りの品を用意するのが丁寧な対応とされています。

<よくある持ち帰りの品>

・折詰弁当

・お酒とおつまみのセット

・カタログギフト

持ち帰りの品を用意する場合、挨拶の際に「通夜振る舞いがない旨」「持ち帰りの品で代替する旨」を添えましょう。

 

通夜振る舞いは葬儀スタッフと相談して準備するのがおすすめ

通夜振る舞いは葬儀スタッフと相談して準備するのがおすすめ

通夜振る舞いを「行うか・行わないか」、また行うなら「どの範囲まで呼ぶか」といった判断は、地域性や親族の考え方が絡むため決めるのが難しいポイントです。

自己判断で決めてしまうと、後々親族間で揉める原因にもなりかねません。

迷ったときは、プロである葬儀社の担当者に相談するのがおすすめです。

葬儀社のスタッフは、地域の慣習・最新の葬儀の事情・予算に合わせた最適なプランを熟知しています。

『コープの家族葬』であれば「親族中心で行いたい」「予算を抑えつつ失礼のないようにしたい」など、お客様それぞれの細かな要望に対応可能です。

なるべく不安を少なくして葬儀当日を迎えたい方は、北海道で葬儀をサポートしてきた実績が豊富な『コープの家族葬』へご相談ください。

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まとめ:通夜振る舞いは「感謝」と「供養」の気持ちが大切

まとめ

通夜振る舞いは、故人とこの世で最後の食事を共にする供養の場であり、参列者へ感謝を伝える大切な儀式です。

そのため、案内されたら一口でも箸をつけるのが礼儀とされています。

ご遺族は、予測人数の5〜7割を目安に料理を手配し、会場では僧侶への配慮や挨拶回りを忘れずに行いましょう。

近年は家族葬や一日葬の増加により食事を省略するケースも増えており、その場合は返礼品やお弁当で感謝を伝えるのがマナーです。

慣れない葬儀の席では「失礼がないだろうか」「準備はこれでいいのだろうか」と不安になる場面も多いかもしれません。

本記事が、通夜振る舞いに関する不安を解消し、心に残る温かいお見送りができる手助けになれば幸いです。

通夜振る舞いの形式・費用・家族葬での対応について不安がある方は、一人で抱え込まずに『コープの家族葬』へご相談ください。

地域の実情に詳しいスタッフがお客様の悩みを聞き、アドバイスさせていただきます。

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