【例文あり】四十九日法要の挨拶状の書き方|送る範囲・基本マナーも解説

「四十九日法要の挨拶状って、どんな内容にすればいい?」
「どこまでの人に送るのがマナー?」
「いつまでに郵送すればいい?」
四十九日法要が終了したあとは、お世話になった方々へ挨拶状を送付するのが一般的です。
挨拶状には、送る範囲・書き方・送る時期など、複数のマナーが存在します。
四十九日の法要が終了した旨や、これまでの感謝を伝えられるよう、あらかじめマナーを理解しておくのが大切です。
本記事では、四十九日法要の挨拶状の役割・書き方のマナー・一般的な構成・例文などを解説しています。
挨拶状の文面や、準備方法で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
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<この記事でわかること> ・挨拶状の役割 ・挨拶状の基本的なマナー ・挨拶状の構成 ・挨拶状の例文 |
四十九日法要の挨拶状の役割

四十九日法要の挨拶状には、主に3つの役割があります。
- 忌明けの報告
- 葬儀参列者へのお礼
- 香典やお供え物へのお礼
四十九日法要の挨拶状は、四十九日間の「忌中(きちゅう)」を終えたことを報告する大切な書面です。
また、挨拶状は「お礼状」とも呼ばれ、単なる報告だけでなく感謝を伝える役割があります。
四十九日法要の挨拶状の基本的なマナー

四十九日の挨拶状には、配慮すべき基本的なマナーがあります。
- 送る範囲は葬儀参列者や香典をいただいた方
- 四十九日法要が終わってから1カ月以内に送る
- 挨拶状には奉書紙または便箋を用いる
- 直筆の縦書きで記入するのが理想
- 句読点は使用せずスペースを用いる
- 不吉や不幸を連想する「忌み言葉」は使用しない
いきなり文章を書き始めるのではなく、まずは基本的なマナーを押さえておきましょう。
送る範囲は葬儀参列者やご香典をいただいた方
四十九日法要の挨拶状は、主に以下の方々へ送ります。
- 故人の葬儀や通夜に参列してくれた方
- 香典・供花・お供え物などをいただいた方
- 生前、お見舞いの品などでお世話になった方
送る範囲に迷った場合は、葬儀や法要に関わってくれた方々、または何らかの形でご厚志をいただいた方には報告するのが礼儀です。
判断に困ったら、葬儀社のスタッフに相談してみるのもおすすめです。
四十九日法要が終わってから1カ月以内に送る
挨拶状を送る時期は、四十九日法要が終わってから1カ月以内が理想です。
ただし、お正月などの年末年始やお祝い事と重なる場合は、時期をずらして送るようにしましょう。
挨拶状には奉書紙または便箋を用いる
挨拶状に用いる用紙は、和紙の一種である奉書紙(ほうしょがみ)が正式とされています。縦書きの便箋でも問題ありません。
封筒は一重のものを使います。二重の封筒は不幸が重なることを連想させるため使用しないのがマナーです。
なお、近年では、はがきやカードタイプを送る人も増えています。
本来、はがきは簡略なものとされていますが、丁寧な文章を心がければ失礼にはあたりません。
直筆の縦書きで記入するのが理想
挨拶状は、直筆の縦書きで書くのが理想とされています。
しかし、現在は印刷で済ませるご家庭がほとんどですので、必ずしも直筆にこだわる必要はありません。
直筆の場合は、濃い墨の毛筆や筆ペンを使い、丁寧に記入しましょう。
ただし、地域によっては薄墨を使用する場合もあるので、事前に確認しておくのがおすすめです。
カジュアルな横書きの挨拶状もわずかに見られますが、縦書きを選ぶのが無難です。
句読点は使用せずスペースを用いる
挨拶状では、句読点を使わないのがマナーです。
句読点には文章を区切る意味があり、「相手との縁が切れること」を連想させるため、使用するべきではないとされています。
また、毛筆を使う際の慣習に由来するという説もあります。
句読点の代わりに、適度なスペースを入れて読みやすく工夫しましょう。
不吉や不幸を連想する「忌み言葉」は使用しない
挨拶状を書く際には、不幸や不吉な出来事を連想させる忌み言葉(いみことば)を避けましょう。
| 忌み言葉の例 | |
| 重ね言葉 | ますます・たびたび・次々…など |
| 不幸の連続を連想させる言葉 | 追って・再び・次に…など |
| 縁起が悪い言葉 | 去る・死ぬ・終わる・苦しむ |
数字の「四(死)」や「九(苦)」も忌み言葉とされていますが、四十九日という日付を記載する分には問題ありません。
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四十九日法要の挨拶状の構成

四十九日法要の挨拶状には、ある程度決まった構成があります。
| ①:参列・香典・お供え物へのお礼 ②:四十九日法要が無事に終了した旨 ③:香典返しの内容を記載 ④:直接報告できないことへのお詫び ⑤:差出人の氏名 |
上記の構成を参考にすると、比較的スムーズに文章を作成できます。
①:参列・香典・お供え物へのお礼
挨拶状の冒頭には、頭語(とうご)を記入します。
頭語とは、手紙の冒頭に書く「拝啓」や「謹啓」などの言葉です。
弔事の手紙では「謹啓」を使うケースが多く見られます。
季節の挨拶は不要なため、「○○の候」といった言い回しは使いません。
次に、葬儀への参列や香典へのお礼を述べます。
「香典ありがとうございました」ではなく「ご厚志を賜り」などと表現するのが一般的です。
故人の名前を記載する際は、「○○儀」のように名前の後に「儀」とつけるのが正しい書き方です。
「儀」は「○○について」という意味合いを持ちます。
②:四十九日法要が無事に終了した旨
お礼の言葉に続いて、四十九日法要が滞りなく済んだことを報告します。
一般的な表現は、「お陰をもちまして このたび四十九日法要を滞りなく相営みました」のような文章です。
四十九日法要は「七七日忌法要」や「満中陰の法要」とも表記されます。
北海道では「四十九日法要」で問題ありませんが、関西圏では「満中陰」を使用する地域が多いので、あらかじめ確認しておきましょう。
もし挨拶状にスペースがある場合は、故人が生前お世話になったことへの感謝を添えると、より丁寧な印象になります。
③:香典返しの内容を記載
香典返しを贈る場合は、挨拶状のなかに香典返しも一緒に送っている旨を記載します。
その際「香典返しをお送りします」と直接的に書くのは避けてください。
「ささやかではございますが、供養のしるしとして心ばかりの品をお贈りいたします」といった表現が一般的です。
すでに香典返しを渡している場合、本項目は不要です。
北海道では、葬儀当日に香典返し(当日返し)をするケースが多いため、基本的に香典返しの記載は必要ありません。
ただし、郵送で香典やお供えを送っていただいた方や、高額な香典をいただいた場合は、改めて香典返しを同封します。
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④:直接報告できないことへのお詫び
本来は直接訪問してお礼を伝えるのがマナーですが、すべての参列者のもとを訪れるのは難しいため、挨拶状をもってお礼とするのが一般的です。
そのため、直接お礼ができないことへのお詫びの言葉を添えます。
「早速拝趨のうえ お礼申し上げるべきところ 略儀ながら書中をもってお礼のご挨拶とさせていただきます」などが代表的な表現です。
拝趨とは「相手の元へ出向く」という意味です。「拝眉」というへりくだった表現も使われます。
最後は、頭語と対応する結語(けつご)で締めくくります。
| 頭語 | 結語 |
|---|---|
| 拝啓 | 敬具・敬白 |
| 謹啓 | 謹言・謹白 |
⑤:差出人の氏名
挨拶状には、喪主の名前を記入します。
連名にする場合は、喪主のフルネームの上に「喪主」と記載し、他の家族は故人との続柄を記入します。
「親族一同」としても問題ありません。
四十九日法要の挨拶状の例文

四十九日法要の挨拶状の例文を、以下のパターンに分けて紹介します。
- 香典返しがない場合
- 香典返しがある場合
- 家族のみで執り行った場合
状況に合わせ、調整して使ってみてください。
香典返しがない場合
香典返しをしない場合でも、四十九日法要が無事に終わった際には、お世話になった方々へ挨拶状を送付します。
| 謹啓 亡父 ○○儀 葬儀に際しましては ご多用中にもかかわらず ご懇篤なるご厚志を賜り 誠に有難く厚くお礼申し上げます
お陰をもちまして このたび四十九日法要を滞りなく相営みました 今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます 早速拝趨の上 お礼申し上げるべきところ 略儀ながら書中をもって お礼の御挨拶とさせていただきます 謹白 |
故人の戒名を入れる場合は、以下のような文面に変わります。
| 謹啓 亡父 ○○儀 葬儀に際しましては ご多用中にもかかわらず ご懇篤なるご厚志を賜り 誠に有難く厚くお礼申し上げます
お陰をもちまして このたび ○○○○○○○○○○○○(戒名が入ります) 四十九日法要を滞りなく相営みました 今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます 早速拝趨の上 お礼申し上げるべきところ 略儀ながら書中をもって お礼の御挨拶とさせていただきます 謹白 |
香典返しがある場合
香典返しがある場合は、品物を送る旨を挨拶状に記載します。
| 謹啓 亡父 ○○儀 葬儀に際しましては ご多用中にもかかわらず ご懇篤なるご厚志を賜り 誠に有難く厚くお礼申し上げます
お陰をもちまして このたび四十九日法要を滞りなく相営みました ささやかではございますが供養のしるしとして心ばかりの品をお届けいたしましたので どうぞお納めください 早速拝趨の上 お礼申し上げるべきところ 略儀ながら書中をもって お礼の御挨拶とさせていただきます 謹白 |
故人の戒名を記入する場合の例文は、以下のとおりです。
| 謹啓 亡父 ○○儀 葬儀に際しましては ご多用中にもかかわらず ご懇篤なるご厚志を賜り 誠に有難く厚くお礼申し上げます
お陰をもちまして このたび ○○○○○○○○○○○○(戒名が入ります) 四十九日法要を滞りなく相営みました ささやかではございますが供養のしるしとして心ばかりの品をお届けいたしましたので どうぞお納めください 早速拝趨の上 お礼申し上げるべきところ 略儀ながら書中をもって お礼の御挨拶とさせていただきます 謹白 |
家族のみで執り行った場合
本項では、家族のみで四十九日法要を終えた場合の例文を紹介します。
| 謹啓 亡父 ○○儀 葬儀に際しましては ご多用中にもかかわらず ご懇篤なるご厚志を賜り 誠に有難く厚くお礼申し上げます
なお 四十九日法要につきましては 誠に勝手ながら家族のみにて執り行うことといたしました 本来であれば皆様にご列席いただくべきところ 深くお詫び申し上げます 早速拝趨の上 お礼申し上げるべきところ 略儀ながら書中をもって お礼の御挨拶とさせていただきます 謹白 |
神式の五十日祭が終わった際の例文

神式の場合、仏教の四十九日にあたる儀式として「五十日祭(ごじゅうにちさい)」があります。
逝去から50日目に執り行い、終了したら挨拶状を送るのが一般的です。
神式で挨拶状を送る場合も基本的な構成は仏式と同じですが、言葉遣いに違いがあります。
| 謹啓 先般 故父 ○○儀帰幽の際には ご多用中にもかかわらず ご懇篤なるご厚志を賜り 誠に有難く厚くお礼申し上げます
お陰をもちまして このたび五十日祭の祭事を滞りなく相営みました ささやかではございますが偲び草のしるしとして心ばかりの品をお届けいたしましたので どうぞお納めください 早速拝趨の上 お礼申し上げるべきところ 略儀ながら書中をもって お礼の御挨拶とさせていただきます 謹白 |
神道の場合「帰幽(きゆう)」や「偲び草」など、仏教では使用しない言葉を用います。
それぞれの意味は以下のとおりです。
| 帰幽 | 人が亡くなること |
|---|---|
| 偲び草 | 仏教でいう「志」と同じ意味 |
キリスト教の追悼ミサ・記念式が終わった際の例文

仏教の四十九日法要にあたる儀式は、キリスト教ではカトリックとプロテスタントで異なります。
| 教派 | 四十九日法要にあたる儀式 |
|---|---|
| カトリック | 追悼ミサ(逝去から30日目) |
| プロテスタント | 記念式(逝去から1カ月後) |
キリスト教の場合も、基本的な挨拶状の構成は変わりませんが、表現に若干の違いがあります。
| 謹啓 先般 亡父 ○○儀帰天の際は ご多用中にもかかわらず ご懇篤なるご厚志を賜り 誠に有難く厚くお礼申し上げます
お陰をもちまして 追悼ミサを滞りなく相営みました つきましては謝意を表したく心ばかりの品をお届けいたしましたので どうぞお納めください 早速拝趨の上 お礼申し上げるべきところ 略儀ながら書中をもって お礼の御挨拶とさせていただきます 謹白 |
| 謹啓 先般 亡父 ○○儀昇天の際は ご多用中にもかかわらず ご懇篤なるご厚志を賜り 誠に有難く厚くお礼申し上げます
お陰をもちまして 記念式を滞りなく相営みました つきましては謝意を表したく心ばかりの品をお届けいたしましたので どうぞお納めください 早速拝趨の上 お礼申し上げるべきところ 略儀ながら書中をもって お礼の御挨拶とさせていただきます 謹白 |
「逝去」にあたる言葉として、カトリックでは「帰天」、プロテスタントでは「昇天」と記します。
挨拶状を外部に依頼する際の相場

四十九日法要の挨拶状は、手書きだけでなく、専門業者に依頼する方法もあります。
専門業者に依頼した場合、はがきタイプで10枚あたり4,000円〜5,000円が一般的な相場です。
挨拶状の文章を自分で考えるのが難しい場合でも、テンプレートが用意されているサービスを利用すれば手軽に作成できます。
短期間で多くの挨拶状を作成しなければならない場合に便利です。
【Q&A】四十九日法要の挨拶状に関するよくある質問

四十九日法要の挨拶状に関するよくある質問をまとめました。
| Q.案内状と挨拶状の違いを教えてください
Q.四十九日法要の挨拶状と一緒に返礼品を送る際のマナーを知りたいです Q.四十九日法要が終わったとメールで伝えてもいい? |
ひとつずつ回答します。
Q.案内状と挨拶状の違いを教えてください
A.案内状と挨拶状の違いは、以下のとおりです。
| 案内状 | 法要の日時や場所を知らせ、参列を促すために送るもの |
|---|---|
| 挨拶状 | 法要が無事に終了したことを報告する礼状
参列してくれた方や香典・お供え物をいただいた方への感謝を伝える |
Q.四十九日法要の挨拶状と一緒に返礼品を送る際のマナーを知りたいです
A.返礼品を送る際には、以下のマナーを押さえておきましょう。
- いただいた香典の3分の1から半額程度の品物を用意する
- 品物は後に残らない「消えもの」と呼ばれる食品や洗剤などを選ぶ
- のしは包装紙の内側につける「内のし」にする
なお、表書きは宗教によって異なります。
| 宗教 | 表書き |
|---|---|
| 仏教 | 志 |
| 神道 | 「志」または「偲草(しのびぐさ)」 |
| キリスト教 | カトリック:昇天記念
プロテスタント:召天記念 |
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Q.四十九日法要が終わったとメールで伝えてもいい?
A.メールを使用しても問題はありませんが、送る相手を選ぶ必要があります。
とても親しい友人や、日頃からメールでやり取りしている相手にはメールでもいいでしょう。
目上の方や、ご年配の方には失礼ととられる場合があるため、書面で送るのが無難です。
まとめ:例文を参考に四十九日法要の挨拶状を送りましょう

四十九日法要を終えた際には、葬儀でお世話になった方や、ご厚志をいただいた方へ挨拶状を送ります。
挨拶状にはある程度決まった構成や言い回しがあり、テンプレートも存在します。
ご自身の言葉で挨拶状を作成しても問題はありませんが、内容に不安がある方は、テンプレートにそって記入するのがおすすめです。
本記事で紹介しているテンプレートが、挨拶状を作成する手助けになれば幸いです。
| 『コープの家族葬』では、葬儀だけでなく、終了後のアフターフォローまで対応しています。
葬儀後の手続きや流れについて不安がある方は、気軽に『コープの家族葬』へご相談ください。 |
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