遺影を飾るのに決まりはない!おしゃれなフレームや配置の方法を紹介

「葬儀後の遺影はどこに飾ればいいの?」
「仏間がないけどリビングでもいい?」
大切な家族の遺影だからこそ、失礼がないように飾りたいと悩む方は少なくありません。
遺影の飾り方に決まりはなく、家族が故人を供養する気持ちがあれば形式は関係ないと考えられています。
本記事では、現代の住宅事情に合わせたおしゃれな飾り方や、場所を取らないリサイズの方法を解説します。
遺影の飾り方について悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
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<この記事でわかること> ・遺影の飾り方の決まりについて |
遺影の飾り方に決まりはない

遺影を自宅で飾る方法について決まりはなく、ご自身のライフスタイルや家の雰囲気に合った自由な方法で問題ありません。
遺影は葬儀の演出として定着した文化であり、仏教における仏具には該当しないためです。
しかし、一般的には以下のポイントをおさえるべきとされています。
- 家族が日々手を合わせやすい場所が望ましい
- 飾り方は自由だが「避けるべき場所」はある
それぞれのポイントを見ていきましょう。
家族が日々手を合わせやすい場所が望ましい
遺影の飾り方はご遺族の自由ですが、できれば家族が日々手を合わせやすい場所を選ぶのが望ましいです。
遺影自体に宗教的な意味合いはありませんが、故人を供養する象徴として使用するケースが多いためです。
ただし、一部の宗派では、飾り方に独自の考え方があります。
例えば、真言宗では総本山に向かって拝める向き、曹洞宗では南向きが良いとされることがあります。
また、地域の慣習によって飾る位置が異なる場合があるため、あらかじめ確認しておくのがおすすめです。
飾り方は自由だが「避けるべき場所」はある
遺影を飾る場所は自由と解説しましたが、宗教の考え方から、以下の場所は避けるべきとされています。
- 仏壇の中
- 仏壇の真上
- 仏壇の真正面
- 神棚より高い位置
上記以外であれば、基本的にはどこへ飾っても問題ありません。
| 【関連記事】 遺影の置き場所の正解は?避けるべき場所・注意点・正しい飾り方を解説 |
【部屋別】遺影の飾り方

本章では、部屋の用途に合わせた遺影の飾り方を解説します。
- リビング:フォトフレームでインテリアと合わせる
- 寝室・私室:小さくリサイズして飾る
- 和室:長押(鴨居)の上に飾るのが一般的
必ず上記のように飾る必要はありませんが、ひとつの案として参考にしてみてください。
リビング:フォトフレームでインテリアと合わせる
リビングには、洋室のインテリアに馴染むおしゃれなフレームを選ぶ方法があります。
近年は、木目調やパステルカラーなどのおしゃれなフォトフレームに入れ替えているご家庭も増加傾向です。
従来の黒塗りの額縁は存在感が強いですが、フレームを変えれば、日常空間に違和感なく馴染みます。
寝室・私室:小さくリサイズして飾る
寝室や私室などのプライベートな空間には、小さいサイズの遺影をフォトスタンドで飾る方法があります。具体的なサイズは以下のとおりです。
- キャビネサイズ(2L判)
- ハガキサイズ…など
これらのサイズであれば、場所を取らないため、ベッドサイドや机の上にも置きやすいです。
「おはよう」「おやすみ」と語りかけやすい距離感で、故人を身近に感じられます。
また、あえて葬儀の時の写真ではなく、旅行先での笑顔のスナップ写真などを飾っても問題ありません。
和室:長押(鴨居)の上に飾るのが一般的
和室では、長押(鴨居)を利用して、高い位置に飾るのが一般的です。
この場合、ヒートン(壁にねじ込むタイプの金具)やフックで遺影を飾る方法があります。
遺影を支える「額受け(ふとん)」とセットで使用すると、重い遺影もしっかりと安定します。
賃貸で壁に穴を開けられない場合は、釘を打たずに飾れるケース状の商品もあるため、検討してみてもよいでしょう。
また、床の間に遺影を飾る家庭もあるため、住宅事情に併せて飾っても問題ありません。
置き型の遺影でよく使われるフォトフレーム

置き型の遺影としてよく使われているのは、以下のフォトフレームです。
- アクリルやガラス製のフレーム
- ビーイングフレーム
- デジタルフォトフレーム
それぞれの特徴を紹介します。
なお、高い位置に遺影を置く際は、地震による転倒を防ぐためにも耐震ジェルマットなどを貼り付けておく対策も検討しましょう。
アクリルやガラス製のフレーム
透明な板のなかに遺影写真を入れる形式のフォトフレームです。
商品によっては、故人の名前や享年、またはイラストなどを彫刻できるサービスもあります。
洋室だけでなく、和室や玄関など、場所を選ばずに飾れるのが特徴です。
透明感があり、インテリアと馴染みやすいため、収納棚の上やリビングのカウンターに置いても違和感がありません。
故人の思い出の品や、他の家族写真と一緒に飾るのも素敵です。
ビーイングフレーム
写真と簡易的な仏壇が一体化したような新しいタイプのフレームです。
木目調のデザインが多くインテリアに馴染みやすい特徴があります。
複数枚の写真を一緒に飾れたり、レイアウトの自由度が高かったりと、自分らしい供養が可能です。
側面が薄く作られているため、省スペースで飾れます。
デジタルフォトフレーム
複数の写真をスライドショー形式で流せるタイプです。
遺影だけでなく、生前の楽しかった思い出の写真も一台で何枚も表示できます。
「一枚に絞りきれない」「たくさんの写真を眺めて故人を偲びたい」という人におすすめです。
壁掛けの遺影でよく使われるフォトフレーム

長押(鴨居)のない洋室で壁掛けの遺影として飾る際に活躍するのが、石膏ボード用のフックです。
細いピンで固定するため、抜いた後の穴が目立ちにくく、賃貸住宅でも利用しやすいメリットがあります(※物件の規約は必ず確認してください)
フックを利用した遺影を飾るためのフォトフレームとしては、壁掛けフォトフレームがあります。
写真立ての背面に壁掛け用のフックや穴がついているタイプで、おしゃれなデザインが多く、遺影をインテリアの一部として飾れます。
スタンドが付属しているものなら置き型としても活用できるため、後で場所を変えたい場合にも便利です。
なお、壁掛けの場合も地震対策は大切です。額縁の下部を壁に固定する「振れ止め(額倒れ止めクリップ)」を使用すれば、揺れで額がバタついたり落下したりするのを防止できます。
インテリアに合わせて遺影を飾るためのポイント

葬儀で使用した大きな遺影は大切に保管しておき、普段飾る用として小さいサイズにリサイズ(焼き増し)する方法が主流になりつつあります。
遺影を小さくしたい際の依頼先は主に2つあります。
- 写真館
- 葬儀社
写真館であれば、ネガやデータが手元になくても、元の大きな遺影さえあれば、きれいに縮小プリントが可能です。
葬儀社の場合、対応しているかが各社で異なるため、前もって聞いてみることをおすすめします。
なお、祭壇用の遺影とは別に焼香台用の遺影がある場合は、リサイズせずに焼香台用の写真を用いても問題ありません。
先祖代々の遺影をおしゃれに飾りたい場合の方法

先祖代々の遺影が何枚もある場合、大きさや額縁のテイストがバラバラで、飾る場所に困るというケースは少なくありません。
そのような場合は、以下の対処方法で解決できる場合があります。
- 写真の大きさや額縁のデザインを統一する
- 複数枚の遺影を1枚にまとめて飾る
それぞれの方法を見ていきましょう。
写真の大きさや額縁のデザインを統一する
複数の遺影がある場合は、すべての写真を同じサイズにリサイズし、同じデザインの額縁に入れ替える方法があります。
バラバラの大きさや、黒・金・木目など異なる額縁が混在していると、どうしても部屋に圧迫感が出てしまいます。
しかし、すべての遺影のサイズと額縁を統一するだけで、インテリアとして馴染みやすくなり、すっきりとした印象になります。
複数枚の遺影を1枚にまとめて飾る
先祖代々の遺影を引き継いだが、飾るスペースがない場合は「複数枚の遺影を1枚の額縁にまとめて飾る」というサービスを利用する方法もあります。
一つの額の中に複数の故人の写真をレイアウトし、それぞれの名前や享年を入れてくれるサービスなどがあります。
額縁や背景のデザインを自由に選べるものも多く、先祖代々の遺影を大切に扱いながらも、現代のインテリアに合った飾り方が可能です。
「仏壇を継ぐことになったけれど、自宅にすべての遺影を飾るスペースがない」とお悩みの方は、ぜひ検討してみてください。
【Q&A】遺影の飾り方についていただく質問

遺影の飾り方についてよくある質問をまとめました。
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Q.遺影の額縁を手作りしても問題ないですか? Q.遺影の額縁は安いものでもかまわない? Q.遺影用の額縁を買いたいのですが、サイズがわかりません |
ひとつずつ回答します。
Q.遺影の額縁を手作りしても問題ないですか?
A. 手作りしても問題ありません。
自宅に飾る遺影に厳しいルールはありませんので、ぜひ、故人への想いを込めたオリジナルの額縁を作ってみてください。
Q.遺影の額縁は安いものでもかまわない?
A. 極論を言えば100円均一のものでも問題ありません。
近年は100円均一でもデザイン性の高い額縁が多く販売されています。
高価なものでなければならないという決まりはありませんので、どんな額縁を使っても大丈夫です。
大切なのは、心を込めて供養することです。
Q.遺影用の額縁を買いたいのですが、サイズがわかりません
A. 一般的な遺影のサイズは以下のとおりです。額縁を購入する際の参考にしてください。
| 大きいサイズ(祭壇用・床の間用) | |
|---|---|
| 四つ切サイズ | 25.4cm×30.5cm |
| A4サイズ | 21.0cm×29.7cm |
| 小さいサイズ(焼香台用・洋間に飾る用) | |
| 2Lサイズ | 12.7cm×17.8cm |
| Lサイズ | 8.9cm×12.7cm |
| キャビネ・小キャビネ | 12cm×17cm前後 |
まとめ:遺影はライフスタイルに合った飾り方で問題ない

遺影の飾り方に正解はありません。壁掛けフックやリサイズなどの工夫を取り入れれば、リビングでも床の間でも、それぞれのライフスタイルに合った供養ができます。
コープの家族葬では、遺影の供養方法・葬儀後の仏具に関するご相談も受け付けています。
「どうしていいか分からない」「プロに任せたい」という時は、どうぞお気軽にご相談ください。
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