【葬儀準備】遺影写真のリボンは必要?色の決め方や付け方を解説

「遺影写真に付けるリボンはどうやって選べばいい?」
「リボンは必ず付けなければいけないの?」
葬儀の準備をしているなか、一つひとつの形式やマナーがわからず、不安を感じる方は少なくありません。
遺影写真のリボンに関しては、近年多様化が進んでおり、一昔前では一般的だった「黒のリボンを八の字に付ける」以外の選択肢も増えています。
本記事では、遺影写真に付けるリボンの意味や役割・色の決め方・掛け方の種類・葬儀後のリボンの処分方法などを解説します。
遺影写真の準備で戸惑っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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<この記事でわかること> ・遺影に付けるリボンの意味や役割 |
遺影写真に付いているリボンの意味や役割

葬儀で飾る遺影のほとんどには、リボンが付けられています。ここでは、遺影に付けるリボンの意味や役割を解説します。
- 遺影のリボンに宗教的な意味合いはない
- 遺影にリボンを付けるかどうかは遺族が決めていい
遺影写真のリボンに宗教的な意味合いはない
遺影写真に付けるリボンに宗教的な意味合いはありません。
もともとは、明治時代に日清・日露戦争で戦死した戦友のため、参列者が自らの喪章を遺影にかけたのが始まりとされています。
この追悼の方法が全国に広がり、現代では当たり前の慣習としてリボンを付けるようになりました。
そのため、宗教的な意味合いはなく、あくまでも故人への弔意を表すアイテムとして使用されています。
遺影写真にリボンを付けるかどうかは遺族が決めていい
遺影写真のリボンには「絶対に付けなければならない」といった決まりはありません。
法律や宗教で定められている訳ではないため、付けるかどうかはご遺族の意思で決められます。
ほとんどの葬儀ではリボンを付けますが、近年では付けない遺影写真も増えてきました。リボンがないからといって失礼には当たりません。
しかし、年配の親族や伝統を重んじる参列者がいらっしゃる場合は、従来通り黒いリボンを付けておいた方が無難なケースもあります。
リボンを掛けるべきか決めかねている場合は、事前に葬儀担当者に相談して決めるとよいでしょう。
遺影写真に付けるリボンの色の選び方

本章では、リボンの色を選ぶ際の判断基準と注意点を解説していきます。
- 黒色以外のリボンでもよい
- 額縁の雰囲気や色と合わせる
- 派手すぎる色のリボンはNG
黒色以外のリボンでもよい
リボンの色は黒一色や白黒が一般的でしたが、現在では、白・薄いピンク・紫など、さまざまなカラーから選択できるようになりました。
故人様の性格や好みを葬儀に反映する風潮が主流となってきているためです。
そのため「ピンクが好きだったから、ピンク色にする」「厳格な人だったから、伝統的な黒色にする」など、故人様の好みに合わせて選んで問題ありません。
額縁の雰囲気や色と合わせる
リボンの色が、額縁のデザインや色に合っているか、というポイントを意識して選ぶのも大切です。
額縁が黒であれば黒一色か白黒のリボン、額が淡い色であればそれに合わせた淡色のリボンを選ぶと統一感が出ます。
ただし、「額縁と合わせる」というのも絶対的な決まりではないため、最終的な判断はご遺族の意思や故人様の好みに合わせて問題ありません。
派手すぎる色のリボンはNG
リボンの色は、基本的に故人様の意思を尊重するか、ご遺族が決めても問題ありません。
しかし、派手すぎる色は葬儀の雰囲気にそぐわない可能性があるため、避けたほうが無難です。
例えば、赤・ショッキングピンク・鮮やかなブルーなど目立つ色は、お葬式には不向きとされています。
どうしても明るい色にしたい場合は、親族や僧侶に説明して理解を得ておきましょう。
遺影写真のリボンの付け方は2パターン

遺影写真のリボンは、額縁の上部または隅に取り付けます。主な取り付けパターンは以下の通りです。
| リボンの付け方 | 説明 |
|---|---|
| 伝統的な付け方 | 額縁の上部中央に結び目を置き、リボンの房を左右対称に垂らす形。 |
| 現代的な付け方 | 額縁の左上の隅、または右上の隅にリボンを斜めにかけ、結び目を置く形。 |
伝統的な付け方は、きっちりと左右対称になっているため厳粛な印象になります。
一方で、現代的な付け方の場合、程よくカジュアルな印象になります。
取り付けの際は、両面テープやピンで固定しますが、いずれの場合もお顔の部分を覆わないように注意しましょう。
どちらの付け方でもマナー違反ではありませんので、ご遺族の好みで選んで問題ありません。
遺影写真のリボンの購入方法

葬儀社に遺影写真の準備を依頼すれば、リボンも額縁とセットで用意してくれます。
特別な理由がなければ、まずは葬儀社に依頼するのが、手間もなく安心な方法です。
ご自分でリボンを用意する場合は、以下の場所から購入する必要があります。
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<自分で用意する場合の購入方法> ・仏壇・仏具の専門店 |
写真館でも遺影用リボンを取り扱っているところがあります。
シンプルなもので良ければ、手芸店で黒いリボンを購入し、自作しても問題ありません。
遺影写真のリボンを外すタイミング・処分方法

リボンを付けておく期間に決まりはありません。ただし、多くの場合、葬儀・告別式が終わった後や、四十九日を終えたタイミングで外します。
外したリボンに宗教的な意味合いはないため、各自治体の分別ルールに従って処分して問題ありません。
ただし「故人に関わるものをゴミとして捨てるのは抵抗がある」という方は、お寺にお焚き上げを依頼する方法もあります。
葬儀後に遺影写真を飾る場所

遺影写真は四十九日法要まで後飾り祭壇に安置し、四十九日以降は仏間や故人を偲びやすい場所へ飾ります。
仏間に飾る際は、長押(なげし)や、壁の高い位置に飾るのが一般的です。
なお、以下は避けるべきと言われている場所です。飾る際は注意しましょう。
| 場所 | 理由 |
|---|---|
| 仏壇の中 | 仏壇は浄土の世界を表すため、生前の姿である故人様の写真を中に入れるのは不適切 |
| 仏壇の真正面 | お参りの際に仏壇(ご先祖様)に背を向ける形になるため避ける |
| 仏壇の真上 | 仏様やご先祖様を写真が見下ろす位置関係になってしまうため禁物 |
すでに遺影写真が並んでいる場合は、亡くなった順に右側から左側へと並べるのが慣習となっています。
これは、右側が上座とされているため、先に逝去されたご先祖様ほど上座に位置するよう並べるという意味があります。
ただし、地域の風習や家の伝統によって異なる場合もあるため、その地域や家ごとの決まりも考慮しましょう。
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【関連記事】
遺影を飾るのに決まりはない!おしゃれなフレームや配置の方法を紹介 |
【Q&A】遺影写真に関するよくある質問

遺影写真に関してよくある質問をまとめました。
| Q.遺影写真がないと葬儀はできませんか? Q.どんな写真を選んだらいいですか? |
Q.遺影写真がないと葬儀はできませんか?
A.遺影写真がなくても葬儀は執り行えます。
ただし、ほとんどの葬儀では遺影写真を用意するのが一般的です。
手元に適当な写真がなくても、最近では運転免許証や集合写真から故人様の顔を拡大加工して仕上げるサービスもあります。
葬儀社でも加工は可能なため「写真がないから葬儀ができない」と思い詰めず、まずは一度相談してみることをおすすめします。
Q.どんな写真を選んだらいいですか?
A.写真を選ぶ際のポイントは以下の通りです。
- 故人らしさが伝わる表情か
- お顔にピントが合っているか
- 亡くなった日から10年以内か
選んだ写真が暗い雰囲気の場合でも、葬儀社で背景色を明るくしたり、服装を喪服風に加工したりすることもできます。
遺影写真は、一度作ると長くご家庭に飾られるものですので、多少費用がかかっても納得のいく一枚に仕上げてもらうことをおすすめします。
まとめ:遺影写真のリボンの色や掛け方は自由に決めて良い

遺影写真に付けるリボンには宗教的な意味合いがないため、付けるかどうかは故人様やご遺族のご希望で決めて問題ありません。
リボンの色に関しても、以前は黒または白黒が主流でしたが、近年は淡いカラーリボンも増えています。
故人様の好みや生前の雰囲気、ご遺族の意思で自由に決めてかまいません。
最終的な判断に迷った際は、葬儀社に相談して決めるのも方法のひとつです。
遺影写真は故人を象徴するアイテムのため、後悔のないよう、限られた時間のなかで丁寧に選択しましょう。
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遺影写真だけでなく、葬儀全般について不安や疑問があれば、ぜひ『コープの家族葬』にご相談ください。 『コープの家族葬』では、お客様に寄り添い、悔いのないお別れになるようお手伝いいたします。 準備段階から葬儀後までサポートいたしますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。 |
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