2025.09.15

失敗しない四十九日法要の引き出物|マナー・相場・品物選びを完全ガイド

「四十九日法要の引き出物は、何を用意すればいい?」
「参列者に失礼がないよう、引き出物のマナーを知りたい」

四十九日法要でお渡しする引き出物には、参列してくださった方への感謝の気持ちを形にする役割があります。

しかし、参列者に喜ばれる品が、必ずしも引き出物にふさわしい品とは限りません。

引き出物を選ぶ際は、弔事にふさわしい物と避けるべき物があることを理解する必要があります。

それを知らずに用意してしまうと、参列者に失礼を働いてしまう可能性も少なくありません。

この記事では、引き出物と香典返しとの違い・予算の相場・品物の選び方などの基本的なマナーを解説します。

四十九日法要で参列者へ感謝の気持ちをきちんと伝えたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

<この記事でわかること>

・引き出物と香典返しの違い

・引き出物の金額相場

・引き出物にふさわしい品

・引き出物の用意方法

 

四十九日法要の引き出物とは?香典返しとの違い

四十九日法要の引き出物とは?香典返しとの違い

四十九日法要では、参列者への感謝の気持ちを引き出物として形にします。

葬儀後に送る香典返しとは性質が異なるため、違いを理解しておくのが大切です。

  • 引き出物は法要へ参列してくれた方へのお礼
  • 香典返しは葬儀で頂いた香典へのお礼

それぞれの役割を見ていきましょう。

 

引き出物は法要へ参列してくれた方へのお礼

引き出物は、四十九日法要に参列してくださった方々へ、当日中に手渡しする返礼品です。

忙しいなか参列してくださったことや、頂いた香典や供物への感謝の気持ちとして渡します。

会食(お斎)を伴う場合は「食事でのおもてなし+持ち帰り品」という役割もあります。

 

香典返しは葬儀で頂いた香典へのお礼

香典返しは、通夜や葬儀の際に頂いた香典へのお返しであり、基本的には忌明け後(四十九日法要後)に個別にお届けします。

金額は「半返し」が目安とされ、相手の香典額に応じて内容を調整します。引き出物と異なり、郵送で送るのが一般的です。

四十九日法要が終了したら、なるべく早めに送るべきとされています。

なお、『コープの家族葬』の対応エリアである北海道の場合は、葬儀当日にお渡しする「当日返し」が香典返しと引き出物を兼ねる慣習があります。

そのため、四十九日後に香典返しを用意するケースは少ない傾向です。

ただし、高額な香典を頂いた場合は、後日改めて香典返しを個別に送る対応をします。

【関連記事】

香典返しには何を返すべき?適切な品物・費用相場・送るタイミングを解説

 

四十九日法要の引き出物は必ず必要?ケース別で解説

四十九日法要の引き出物は必ず必要?ケース別で解説

引き出物の用意が必要かどうかは、参列者の範囲によって異なります。

  • 家族のみで営む場合:基本的には不要
  • 親族や知人を招く場合:引き出物を用意する
  • 会食をしない場合:予算を増やして用意する

それぞれの場面にふさわしい対応を理解しておきましょう。

【関連記事】

家族葬のあとに行う四十九日法要で準備するべきものは?当日の流れ・マナー・香典の有無を解説

 

家族のみで営む場合:基本的には不要

四十九日法要を同居家族だけで行う場合、引き出物の用意は必須ではありません。

同居している家族同士の場合、香典を用意するケースがほぼないためです。

ただし、簡単な菓子折りなどを用意して食後に分けるケースはあります。

事前に家族間で「どこまで準備するか」を話し合っておくと安心です。

 

親族や知人を招く場合:引き出物を用意する

別居していて世帯が別の家族や、親族を招いて四十九日法要を行う場合は、引き出物を準備することが一般的です。

参列者から香典や供物を頂く場合が多いため、感謝の意を形にする引き出物を用意するのがマナーとされています。

用意する際は、万が一に備えて参列人数より少し多めに用意しておくと安心です。会食の有無に関わらず、一言添えて手渡ししましょう。

 

会食をしない場合:予算を増やして用意する

法要後に会食をしない場合でも、参列者は香典を用意するため、引き出物は必要です。

この場合、会食に代わる「感謝の形」として、やや充実した内容の品を選ぶと丁寧な印象になります。

会食の代わりに折詰弁当や飲料を持ち帰ってもらう場合でも、引き出物は別途添える形で準備しましょう。

 

四十九日法要の引き出物は3〜5千円が相場

四十九日法要の引き出物は3〜5千円が相場

引き出物の金額は「会食+引き出物」で香典の半額程度になるよう調整するのが一般的です。

四十九日法要における香典の相場は、低くても5千円〜1万円ほどになります。

そのため、引き出物の金額は、香典の相場の半額程度である3千円〜5千円ほどで用意するのが慣例です。

ただし、香典の額が多い方に特別に高額な引き出物を用意する訳ではなく、品物の金額は一律に揃えます。

あくまでも参列へのお礼という立ち位置のため、一律の金額で統一することで品物による格差を生じさせないためです。

なお、単価をあまりに抑えすぎると印象を損ねる可能性があるため、少人数の法要でも最低3千円程度は確保しましょう。

 

四十九日法要の引き出物の選び方

四十九日法要の引き出物の選び方

引き出物は実用性や持ち帰りやすさに配慮しながら、幅広い年代に好まれるものを選ぶのが大切です。

  • 「消え物」を選ぶのが基本
  • 定番の品物は食べ物や生活用品
  • 近年はカタログギフトも人気

引き出物に適した品物の特徴について解説します。

 

「消え物」を選ぶのが基本

引き出物は、形が残らない食品や消耗品、いわゆる「消え物」が基本とされています。

「不祝儀を後に残さない」という意味合いを持ち、縁起を担ぐ文化的配慮でもあります。

引き出物は自宅まで持ち帰るため、軽くて日持ちしやすいものを選ぶのがポイントです。

 

定番の品物は食べ物や生活用品

引き出物で定番となっているのは、以下のような食品や日用品です。

  • 日本茶・海苔・コーヒーの詰め合わせ
  • 焼き菓子・羊羹・ゼリーなどの個包装菓子
  • 乾麺・調味料セット・缶詰などの保存食品
  • タオル・石鹸・洗剤といった日用品ギフト

上記の品物は実用性が高いため、年齢・性別を問いません。

お菓子類などは、お子さんがいる参列者が多い場合によく選ばれています。

石鹸や洗剤も人気の品物ですが、内容量によっては持ち運びが不便なため、後日返送する品として選ぶのもおすすめです。

 

近年はカタログギフトも人気

近年では、受け取った方が好きなものを選べる「カタログギフト」も人気があります。

好みの違いに対応できるため、参列者の年齢に幅がある場合に最適です。

価格帯も複数用意されており、荷物にならないのもメリットです。

のし紙や挨拶状の同封、ギフト包装なども一括で対応可能なため、準備の手間もはぶけます。

 

四十九日法要の引き出物で避けたい品物

四十九日法要の引き出物で避けたい品物

四十九日を含む忌中の法要において「殺生」を連想させる生臭ものは避けるべきとされています。

具体的な種類は、以下のとおりです。

  • 肉(加工肉を含む)
  • 魚(加工品の魚介類を含む)

また、生菓子など、日持ちが短く傷みやすいものや強い香りの食品もふさわしくありません。

ほかにも、結婚式や出産祝いなど慶事に用いられるケースが多い以下の品も引き出物には適しません。

  • 日本酒・ワイン・焼酎などのアルコール類
  • 昆布や鰹節などの縁起物(喜ぶ・勝つを連想させるため)

引き出物は、選び方を誤ると、宗教的・文化的な面で失礼にあたります。

最低限避けたほうがよいとされる品物をあらかじめ理解しておくのが大切です。

 

四十九日法要の引き出物の掛け紙(のし紙)のマナー

四十九日法要の引き出物の掛け紙(のし紙)のマナー

引き出物を用意する際には、品物そのものだけでなく「掛け紙(のし紙)」の書き方や種類にも細やかな配慮が必要です。

  • 表書きは「志」または「粗供養」
  • 水引は白黒または双銀の結び切り

参列してくださった方へのお礼として失礼のないよう、掛け紙についても理解しておきましょう。

 

表書きは「志」または「粗供養」

引き出物の掛け紙には「志」と記すのが一般的です。神道やキリスト教でも「志」が使われています。

ただし、地域によっては「粗供養」「満中陰志」などの表記を用いる場合もあるため、迷った際は葬儀社や年長者に確認するのが確実です。

なお、北海道では「志」とするのが一般的です。

水引の下には喪主の名前、または「○○家」などの家名を記載します。

墨は濃墨を使用します。葬儀と異なり、あらかじめ準備できる法要であるため、薄墨は用いません。

 

水引は白黒または双銀の結び切り

弔事の引き出物では、黒白または双銀の結び切りの水引を使用します。

結び切りには「不祝儀を二度と繰り返さないように」という意味が込められています。

のし飾りは付けず、水引と表書きのみが基本の形です。

ただし、関西圏では白黄が主流の地域もあるため、事前に確認して地域の慣習に合わせましょう。

なお、北海道では白黒または双銀の結び切りが定番です。

 

四十九日法要の引き出物の手配方法

四十九日法要の引き出物の手配方法

四十九日法要の引き出物の手配方法は、大きく分けて2パターンあります。

  • 葬儀を依頼した葬儀社にお願いする
  • 通販や百貨店を利用し自分で準備する

引き出物は、1カ月前までに参列する人数を確認しておき、遅くても2〜3週間前には発注しておきましょう。

前日に手元に届き、数量や破損の有無を確認しておける状態にすることをおすすめします。

【関連記事】

家族葬のあとに行う四十九日法要で準備するべきものは?当日の流れ・マナー・香典の有無を解説

 

葬儀を依頼した葬儀社にお願いする

葬儀社によっては、葬儀後の法要もサポートしてくれる場合があり、引き出物の手配も承ってくれます。

のしや挨拶状まで一括して対応してもらえるため、手間が省けるのが特徴です。

商品は葬儀社が提携するカタログの中から選ぶケースが多く、内容の自由度はやや限られますが、品質等への安心感があります。

ただし、すべての葬儀社が引き出物の取り扱いをしているとは限らないため、事前に確認が必要です。

『コープの家族葬』では、葬儀後の法要のサポートや引き出物の準備も承っています。

アフターフォローまで葬儀社にお願いしたい方は、気軽にご相談ください。

近くの斎場を探してみる

※引き出物の注文を承っているのは「自社式場」に限ります。「提携式場」では、各社で対応が異なるため、事前の確認が必要です。お近くの式場が直営か提携かは、上記のページからご確認ください。

 

通販や百貨店を利用し自分で準備する

インターネット通販や百貨店でも引き出物の準備ができます。

選択肢が豊富で、価格や内容を比較しながら柔軟に選べるのがメリットです。

通販サイトでは、割引・送料無料サービス・掛け紙(のし紙)・挨拶状の同封オプションなどが充実しており、費用を抑えたい方にも適しています。

百貨店では品質の高いギフトが揃っており、対面で相談しながら決めたい方におすすめです。包装もその場で対応してもらえます。

 

四十九日法要の引き出物を渡すタイミング

四十九日法要の引き出物を渡すタイミング

引き出物は、四十九日法要の終了後、参列者が帰宅する際に手渡しするのが一般的です。

会食(お斎)を伴う場合は、食事の終了後に渡します。

渡す際は「本日はありがとうございました。お荷物になりますが、どうぞお持ち帰りください」のように一言添えるのがマナーです。

引き出物は1世帯に1つが原則とされており、夫婦や家族で参列した方へは一つにまとめてお渡しします。

なお、法要に参列されなかった方から香典や供物を頂いた場合は、後日郵送で引き出物をお返しするのがマナーです。

その際は挨拶状を添え、法要後1週間以内を目安に送ります。

【関連記事】

【例文あり】四十九日法要の挨拶状の書き方|送る範囲・基本マナーも解説

 

宗派・地域によって引き出物の内容が異なる場合がある

宗派・地域によって引き出物の内容が異なる場合がある

四十九日法要の引き出物は、地域や宗派によって内容や送り方に違いがあります。

  • 曹洞宗・真言宗・天台宗・臨済宗では「四十九日餅」を配る
  • 地域によっては引き出物と別で引き菓子を渡す

一般的な形式だけでなく、地域の慣習や宗派の方針を確認しておくと安心です。

 

曹洞宗・真言宗・天台宗・臨済宗では「四十九日餅」を配る

曹洞宗・真言宗・天台宗・臨済宗などの一部宗派では「四十九日餅」と呼ばれる特別なお餅を法要に供える風習があります。

四十九日餅は故人の冥福を祈る意味を込めて供えられ、法要後には参列者で分けて持ち帰ってもらうケースが多い傾向です。

餅の形状や配り方は地域や寺院によって異なるため、事前に菩提寺に確認しておきましょう。

なお、北海道ではほとんど見られない慣習です。

 

【関連記事】

【宗派別】四十九日法要に必要なお餅のお供え方・下げ方・食べ方を解説

 

地域によっては引き出物と別で引き菓子を渡す

一部地域では、引き出物とは別に「引き菓子」として菓子折りを添える習慣があります。

「家族で故人を偲んで召し上がってください」という意味合いを持ち、焼き菓子や羊羹など、日持ちのする物が選ばれます。

引き菓子は、引き出物と一緒に紙袋に入れて手渡しするのが一般的です。

慣習の有無や適切な品選びは地域や親族によって異なるため、年長者や葬儀社に事前相談しておきましょう。

 

【Q&A】四十九日法要の引き出物に関してよくある質問

【Q&A】四十九日法要の引き出物に関してよくある質問

四十九日法要の引き出物に関してよくある質問をまとめました。

Q.お寺さんへも引き出物を用意したほうがいいですか?

Q.引き出物と香典返しを一緒に渡しても問題ないですか?

Q.参列されない方から香典を頂いた場合、引き出物はどうすればいいですか?

Q.四十九日法要の引き出物に挨拶状は必要ですか?

ひとつずつ回答します。

 

Q.お寺さんへも引き出物を用意したほうがいいですか?

A.住職やお寺に対しても品物を渡す慣習がある地域が存在します。

表書きは「御礼」とし、水引は黒白または地域によっては黄白を用います。

用意するべきかわからない場合は、あらかじめ菩提寺へ確認を取りましょう。

辞退の方針がある場合は、お礼の気持ちをお布施の中に含めるなど、柔軟に対応することをおすすめします。

 

Q.引き出物と香典返しを一緒に渡しても問題ないですか?

A.当日に「引き出物」と「香典返し」の両方を手渡しても問題ないとする地域もあります。

この場合、香典返しには「忌明志」、引き出物には「志」と記し、表書きで区別しなければなりません。

ただし、当日に2つ手渡すのはマナー違反とする地域もあるため、前もって地元の葬儀社や親族に確認することをおすすめします。

 

Q.参列されない方から香典を頂いた場合、引き出物はどうすればいいですか?

A.参列されなかった方から香典や供物を頂いた場合は、法要から1カ月以内を目安にお礼の品を郵送しましょう。

金額の目安は、香典の3分の1〜半額程度です。のし紙には「志」と記載します。

必ず挨拶状を添えて、感謝を伝えましょう。

 

Q.四十九日法要の引き出物に挨拶状は必要ですか?

A.引き出物は当日に直接手渡しするため、挨拶状は不要とされています。

ただし、参列できなかった方に後日品物を送る場合は、挨拶状を添えるのがマナーです。

挨拶状には、葬儀や法要への感謝や忌明けの報告などを記載します。

【関連記事】

【例文あり】四十九日法要の挨拶状の書き方|送る範囲・基本マナーも解説

 

まとめ:マナーを押さえて心のこもった引き出物を用意しましょう

まとめ

四十九日法要の引き出物は、参列者への感謝を形にする大切な品です。

品物の定番は「消え物」ですが、近年はカタログギフトもよく選ばれています。

返礼品の選び方や渡し方のマナーに配慮し、心を込めた引き出物を準備しましょう。

『コープの家族葬』では、葬儀だけでなく、その後の手続きや法要のお手伝いまで対応しています。

引き出物の準備もお手伝い可能です。葬儀後の手続きに不安を持っている方や、法要までサポートして欲しい方は、気軽にご相談ください。

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※引き出物の対応が可能なのは自社式場に限ります。提携式場の場合は各社で対応が異なるため、事前の確認が必要です。

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