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家族葬にふさわしい遺影写真とは?選び方のポイントや葬儀後の取り扱いについて解説

「家族葬でも遺影写真は用意したほうがよい?」

「遺影写真はどのようなものを選ぶのが正解?」

 

近年の遺影写真は、以前のように型にはまったものではなくなってきています。故人の個性が感じられるのがよしとされており、自由度が高くなっているのが特徴です。

 

そのため「何を選んだらいい?」「どこまでが良くて、どこからがNGなの?」「そもそも小規模の家族葬で遺影写真は必要?」と悩む方も少なくありません。

 

そこで、本記事では家族葬における遺影写真の必要性・選び方・生前に用意しておく方法を解説します。

家族葬の遺影写真について悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

<この記事でわかること>

  • 家族葬で遺影写真は必要なのか
  • 家族葬の遺影写真を選ぶポイント
  • 遺影選びで後悔しない方法
  • 生前に遺影写真を用意する方法
  • 家族葬後の遺影の取り扱い

 

遺影写真とは

遺影写真とは

葬儀の際に祭壇へ飾る写真を遺影写真といいます。参列者が故人を偲ぶために使用し、葬儀後は仏壇の近くに飾っておくのが一般的です。

 

宗教的な意味合いは含んでおらず、江戸時代に始まった「死絵」という風習が形を変えて現代に受け継がれてきたといわれています。

 

そのため、極端な例を挙げると、写真ではなく肖像画を遺影としても問題はありません。

 

以降では、遺影写真を用意する方法、選び方、葬儀後の取り扱いについて解説します。

 

用意する方法

遺影写真は、既存の写真を葬儀社に預けて作成してもらいます。

 

以前は逝去してから急いで探すケースがほとんどでしたが、近年は生前に用意する方も増えました。生前に遺影写真を用意するのは、さまざまな面においてメリットがあります。詳しくは『生前に遺影写真を用意する方法』をご参照ください。

 

なお、コープの家族葬では遺影写真の準備代がプラン費用に含まれています。(一部例外あり)その他、葬儀に大切なさまざまな品物が含まれているため、気になる方はぜひ『コープの家族葬の葬儀プラン』をご覧ください。

 

用意するタイミング

遺影写真を用意するタイミングで最も多いのが、逝去後〜通夜までに用意するパターンです。長くても1日、短ければ数時間程度で探さなければなりません。

 

また、自分の葬儀を想定し、生前に自分で選んでいる方や、遺影用に撮影している方もいらっしゃいます。

 

費用相場

遺影写真の費用相場は、1〜5万円です。内訳は以下のとおり。

葬儀費用1〜5万円の内訳

写真代の撮影代

5千円〜3万円

写真の加工代

5〜7千円

写真の装飾代(額縁やリボンなど)

5〜7千円

※装飾のグレードによって異なる

こだわりを持つほど、費用が上がります。

 

家族葬における遺影写真の選び方

遺影写真の選び方

家族葬における遺影写真の選び方に特定のルールはなく、故人が気に入って選んだ物、遺族が「本人らしい」と感じた物であれば問題はありません。

 

ただし、子の代・孫の代まで長く飾られる可能性がある写真ですので、ある程度の基準を設けて選ぶのをおすすめします。

 

具体的には、以下の項目に配慮するとよいでしょう。なお、優先度順で上から箇条書きにしています。

  • ピントが合っているか|最重要ポイント
  • 故人が大きく写っているか|10円玉よりも大きいのが理想
  • 古すぎないか|5年以内が理想
  • 画質が悪くないか|200万画素以上が最適
  • 故人らしい表情をしているか
  • カメラ目線になっているか
  • 故人らしい服装か
  • 人物や物が写り込んでいないか

以降では、上記ポイントの詳細を解説します。

 

なお、写真はアナログ・デジタルどちらでも問題はありません。

 

ピントが合っているか|最重要ポイント

家族葬の遺影写真を選ぶ際は、ピントが合っているものを選びましょう。近年、画像の荒さは編集で加工できますが、ピントの調整はほぼ不可能なためです。

 

故人が大きく写っているか|10円玉よりも大きいのが理想

アナログ写真の場合、故人のお顔が10円玉よりも大きなものを選びましょう。大きくはっきりと写っていればなおよいです。

 

そうでなければ遺影写真として引き伸ばしたときに顔の輪郭やパーツがボケてしまいます。

 

古すぎないか|5年以内が理想

可能であれば逝去から5年以内の写真を選びましょう。5年以降の写真は、逝去時のお顔と年齢が離れすぎて違和感が生じる可能性があるためです。

 

加療中に亡くなった場合は、なるべく状態がよかったときの写真を選びましょう。

 

最近の写真がない場合

最近の写真がない場合は、5年前より古い物でも問題はありません。ただし、できるだけ新しく、逝去時の故人のイメージからかけ離れない物を選びましょう。

 

どうしても見つからない場合は、故人の仕事仲間や友人に写真がないか聞いてみるのもひとつの方法です。

 

画質が悪くないか|200万画素以上が最適

デジタル画像の場合、画素数が200万画素以上のものが理想です。最近のスマートフォンやデジタルカメラで撮影した写真であれば、デフォルトで200万画素以上ですので問題はありません。

 

古い携帯やデジタルカメラで撮影したものには注意しましょう。

 

故人らしい表情をしているか

必須条件ではありませんが、家族葬の場合は、故人の人柄を感じられる写真を選びましょう。

 

一般葬では会社関係者も参列する可能性があるため、体裁を考えた写真のほうがよい場合もありますが、家族葬は親しい身内のみの葬儀です。

 

家族にしか見せていなかった表情で写っている写真を選んでも問題はありません。近年は口を開けて笑っている写真を選ぶ方もいらっしゃいます。

 

家族が見て「故人らしい」と思うものを選ぶようにしましょう。

 

カメラ目線になっているか

こちらも必須条件ではありませんが、できれば正面を向いているものや、カメラ目線になっている写真がおすすめです。

 

振り向きざまでカメラ目線というものではなく、正面または少し斜めを向いている写真がよいでしょう。

 

ただし「横顔こそ故人らしい」と強く思うのであれば、横顔でも問題はありません。顔の向きに決まりはないため、写真を見て故人を思い出させるものを選びましょう。

 

故人らしい服装か

服装に故人らしさが出ているかも確認しましょう。一昔前は喪服やスーツを着るのが一般的でしたが、近年はカジュアルな普段着を遺影写真にする方も多く見られます。

 

極端な例を挙げると「帽子が大好きだったから、帽子を被った写真にする」といった要望も可能です。

 

ただし、入院中の病衣・パジャマ・過度な露出がある服などはあまりおすすめしません。そのような写真しかない場合は、オプション費用を払って服を加工してもらったほうがよいでしょう。

 

近年の遺影写真は、追加費用を払えば適切な衣服への加工が可能です。

 

人物や物が写り込んでいないか

写真の背景が不適切ではないか、不要な人物が写り込んでいないかも確認しましょう。とはいえ、近年は加工でほとんど消去できるため、チェックポイントの優先度としては低い項目です。

 

費用は葬儀社によって異なりますが、以下の内容であれば違和感なく作成してもらえます。

  • 背景や人を消す
  • 背景色を変える
  • 背景を思い出の風景に変える
  • 複数の人が写っている写真から故人だけを抜き出す

 

よく選ばれる背景

背景加工でよく選ばれるのは、ブルー系やモノトーン系の単色またはグラデーションです。

 

背景を選ぶ際は、服の色と被らないようにするとバランスが整います。故人の好きだった色にしてもよいでしょう。遺族で決めかねる場合は、葬儀社のスタッフに相談して決めても問題はありません。

 

家族葬の遺影写真で後悔しないコツ

遺影写真で後悔しないコツ

家族葬の遺影写真で「あまりいい写真がなかった」と後悔しないためにも、普段から写真を撮り、選択肢を増やすことをおすすめします。

 

特に家族で過ごしている際に撮影するのがおすすめです。より自然で朗らかな表情が撮れる可能性があります。

 

また、撮影した写真は「どこに保管してあるのか」を家族と共有しておきましょう。突然の不幸が訪れた際、遺族が遺影写真を選ぶ手間が省け、かつ自分の気に入った写真のなかから選んでくれるためです。

 

家族葬の遺影写真のサイズ

遺影写真のサイズ

家族葬の遺影写真には、祭壇用と焼香台用があり、2パターンの写真を用意する場合があります。それぞれサイズが違い、基本的には大きくなるほど値段が上がります。各サイズの詳細を見ていきましょう。

 

祭壇用

祭壇用とは、家族葬の際に祭壇の上部に飾る遺影写真です。一般的なサイズは以下のとおり。

 

祭壇用のサイズ
四つ切りサイズ 縦305mm×横254mm
A4サイズ 縦297mm×横210mm

ごく少人数の家族葬であっても、祭壇用の遺影写真は用意します。

 

焼香台用(仏壇用)

焼香台用とは、焼香台の奥に置くための小さな写真です。サイズは以下のとおり。

焼香台用のサイズ
L判サイズ 縦127mm×横89mm
小キャビネサイズ 縦165mm×横120mm
2Lサイズ 縦178mm×横127mm

焼香台用の遺影写真は、葬儀後にお供え机や自宅に飾る方がほとんどです。

 

生前に遺影写真を用意する方法

生前に遺影写真を用意する方法として、以下の2つがあります。

  • 写真屋さんに依頼する
  • 自分でお気に入りの写真を選ぶ・加工する

遺影写真は生前に用意しておくのがおすすめです。自分で選べるため、納得のいく遺影写真にできます。

 

なお、用意した写真の保管場所は事前に家族へ伝えておきましょう。家族が喪主となった際に「写真を選んでいたのは知っているけれど、どこにあるのか分からない」という家も多いためです。

 

写真屋さんに依頼する

近年は、終活の一環として生前に写真屋さんへ依頼して遺影写真を撮る方が増えています。

 

写真屋さんによってはヘアメイクや衣装がしのサービスも用意されており、クオリティの高い写真が用意できます。遺影写真のポーズを自分で決められるのもメリットです。

 

最近は終活のイベントも以前より頻回になり、そのなかで無料の遺影写真撮影をしているところもあります。

 

ウィズハウスでも不定期で無料の写真撮影会を実施しています。見学会や葬儀に関するイベントも多く開催しているため、気になる方は気軽にお越しください。

 

自分でお気に入りの写真を選ぶ・加工する

すでにある写真を自分で加工し、遺影写真とする方法もあります。最近は、素人でも簡単に写真の編集ができるアプリ・ソフトが多いため、無料で手軽に加工が可能です。

 

写真屋さんに依頼する費用を抑えたい方や、写真撮影・加工が趣味な方は検討してみてもよいでしょう。

 

家族葬のあとに遺影写真を飾る際のマナー

遺影写真を飾る際のマナー

遺影写真は葬儀のときにのみ使用するものではありません。葬儀後には遺骨と一緒に後飾り祭壇へ飾ります。後飾り祭壇とは、四十九日法要まで設置する祭壇です。

 

焼香台用写真の飾り方にもマナーや縁起を担いだ慣習があります。葬儀前に事前に把握しておいて損はありません。

 

本章では、家族葬後の遺影写真の取り扱いマナーについて解説します。内容は以下のとおりです。

  • 場所と方角に気を付ける
  • 飾る期間に気を付ける

ひとつずつ見ていきましょう。

 

場所と方角に気を付ける

祭壇用の写真は四十九日までは後飾り祭壇に飾りますが、その際の方角は東向きまたは南向きがよいとされています。

 

宗教的な意味合いはなく、直射日光による遺影写真の劣化を防ぐ、という意味があります。そのため、部屋の作りでどうしても東・南向きが厳しい場合は他の方角でも問題はありません。

 

焼香台用の写真は自宅に飾る方が多く見られます。その際、仏壇の真上・仏壇の中にいれるのは避けましょう。

 

仏壇のなかは彼岸(あの世)を表しているため、上に置いたり中にいれたりするのは仏様に失礼とされているためです。こちらは宗教的な意味もあるため、飾る際は注意しましょう。

 

飾る期間に気を付ける

祭壇用の遺影写真を飾るのは四十九日法要までで、以降は鴨居の上にかざるか処分するのが一般的です。

 

なお、他宗教で遺影写真を飾る日数は以下のとおりです。

宗教 期間
神道 五十日祭まで(逝去後50日目)
キリスト教カトリック 追悼ミサまで(逝去後3日目・7日目・30日目)
キリスト教プロテスタント 昇天記念日の記念式まで(逝去後1ヶ月目)

 

家族葬後の遺影写真の取り扱い・処分方法

遺影写真の処分方法

家族葬後の遺影写真の取り扱いは、各家で異なります。一般的なのは、仏壇がある和室の鴨居に飾る方法です。

 

とはいえ、近年は和室や仏壇を設置する家が減っているため「大きな祭壇用遺影写真を飾れない」という方も多いでしょう。

 

そのような場合は、以下の選択肢もあります。

  • 寺院で供養・お焚き上げしてもらう
  • 葬儀社に処分を依頼する
  • 自治体のルールに従って処分する

ひとつずつ見ていきましょう。

 

寺院で供養・お焚き上げしてもらう

遺影写真は、宗教者による読経・祈祷ののち、お焚き上げや供養をしてもらえます。お経を読んでもらうためお布施は必要になりますが、罪悪感なく処分できるためおすすめです。

ただし、お焚き上げ供養を行なっていない寺院もあるので、まずは相談してみるとよいでしょう。

葬儀社に処分を依頼する

葬儀社によっては遺影写真を引き取って処分してくれるところもあります。また、親切な葬儀社の場合は、四十九日を過ぎたタイミングで電話してくれるところもあります。

 

ただし、全ての葬儀社がこのようなサービスをしている訳ではないため、葬儀の打ち合わせ時に確認しておくとよいでしょう。

 

なお、コープの家族葬では、1枚2,200円でお焚き上げ供養を行っています。「遺影写真を飾るスペースがないため、供養して処分したい」という方は、ぜひお問い合わせください。

 

自治体のルールに従って処分する

実は、遺影写真はゴミとして処分できます。分類は各自治体によって異なるため、ゴミに出す際は事前に各自治体のルールを調べておきましょう。

 

【Q&A】家族葬の遺影写真でよくある質問

遺影写真に関するQ&A

家族葬の遺影写真に関してよくある質問をまとめました。内容は次のとおりです。

Q.遺影写真にプリクラを使うのは問題ない?

Q.遺影写真に家族も一緒に写るのはダメ?

ひとつずつ回答します。

 

Q.遺影写真にプリクラを使うのは問題ない?

A.あまりおすすめしません。なぜなら、最近のプリクラは目の大きさや顔の輪郭が変わってしまうものがほとんどなためです。本人の面影が残らない機体も多いため、遺影写真はプリクラ以外のものを選びましょう。

 

Q.遺影写真に家族も一緒に写るのはダメ?

A.結論、遺影写真には明確なルールがないため「絶対にダメ」とは言えません。とはいえ、故人を追悼するものですので、できれば1人で写っているものがよいでしょう。

 

なお、コープの家族葬の斎場「フリエ」や提携斎場「ウィズハウス」では、写真を数枚お借りし、葬儀の際にスライドショーを作成することが可能です。遺影写真と別にはなりますが、大切な家族との思い出を思い起こせる、心のこもった葬儀を提供できます。

 

まとめ:家族葬の遺影写真は故人の人柄がわかるものをえらぼう

家族葬の遺影写真は、故人の人柄が感じられるものを選びましょう。ピンボケしているものは加工が難しいため、故人のお顔が大きくはっきり写っているものが最適です。

 

長い間残るものですので、逝去時の年齢に近く、かつ故人らしさが出る写真を遺影写真にしましょう。

 

コープの家族葬では不定期での遺影撮影会や、毎月の見学会を実地しています。葬儀に際して不安・悩み・疑問のある方や、遺影写真の撮影会に興味がある方は、ぜひフリエやウィズハウスのイベントにお越しください。

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