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【法要の果物】失敗しない選び方・金額相場・お供えのマナーを解説

「法事・法要では、どんな果物を用意すればいい?」
「法事・法要に不適切な果物ってある?」

 

法事・法要では、お仏壇に果物をお供えします。

 

仏教の教えに基づいた決まりはないものの、常識の範囲内で守るべきマナーは存在します。

 

マナーを知らずに果物を用意した場合、喪主・遺族に迷惑をかける可能性も少なくありません。

 

本記事では、法事・法要で果物を用意する際のマナー・具体的な種類・お供え方法などを解説します。

 

法事・法要に適切な果物を用意したい方は、参考にしてみてください。

 

<この記事でわかること>

・法事・法要にお供えする果物の選び方

・よく選ばれている果物の種類

・法事・法要で用意する果物の金額相場

・法事・法要での果物の供え方

 

法事・法要で果物をお供えする意味

法事・法要で果物をお供えする意味

法事・法要の際に、果物を用意する理由は、食べ物をお供えするのが「飲食供養(おんじきくよう)」にあたるためです。

 

飲食供養とは、仏様やご先祖様へ食べ物をお供えし、感謝と敬意を表す行為です。

 

また、果物は色鮮やかで見た目も美しく、お仏壇を華やかに彩る役割も果たします。

 

こうした理由から、果物は法事・法要のお供え物として、昔からよく選ばれてきました。

 

本章では、法事・法要でお供えする果物に関して、以下の内容を解説します。

 

  • 籠盛りと個別買いの2パターンがある
  • 果物を用意するのは基本的に喪主や遺族
  • お供えする果物は奇数個用意する

 

法事・法要の前に、基本的な知識を知っておきましょう。

 

籠盛りと個別買いの2パターンがある

法要にお供えする果物を用意する方法は、主に「籠盛り」と「個別買い」の2つあります。

 

籠盛りとは、かごに数種類の果物を詰め合わせたものです。

 

一方、個別買いは、その名の通り、果物を一つひとつ選んで購入する方法です。

 

それぞれ、以下のメリット・デメリットがあります。

 

籠盛り 個別買い
メリット

・持ち運びが楽

・盛り付け不要

・見た目が豪華

・好きな果物を選べる

・費用を抑えられる

・ゴミが少ない

デメリット

・個別購入より高価

・かごがゴミになる

・鮮度の悪い果物が混じる可能性がある

・盛り付けを考慮した果物選びが必要

・果物を盛り付ける手間あり

 

参列者が法事・法要に果物を持参する場合、籠盛りを用意する方が多い傾向です。

 

個別買いは、主に喪主側が自宅のお仏壇にお供えする際に用います。

 

もちろん、喪主が籠盛りを用意しても問題ありません。

 

果物を用意するのは基本的に喪主や遺族

法事・法要にお供えする果物を誰が用意するのかについては、特に厳密な決まりはありません。

 

しかし、一般的には、法要を執り行う喪主や遺族が用意するケースが多い傾向です。

 

喪主や親族が用意する場合、お盆などにバランス良く乗る程度の量で問題ありません。

 

親族の立場として注意すべき点は、各家によって供花や盛籠に関して独自のルールや慣習が存在する場合がある場合です。

 

慣習を知らずにいると「○○家は果物を出さなかった」など、思わぬ誤解や不和を招く可能性があります。

 

心配な場合は、事前に親族間で相談しておくと安心です。

 

参列者として果物をお供えするか迷う場合は、事前に喪主へ確認するのがおすすめです。

 

喪主は、お下がりとして持ち帰ってもらう量も考慮して準備を進めている場合もあるため、事前に相談すれば、喪主の負担軽減にもつながります。

 

お供えする果物は奇数個用意する

法事・法要でお供えする果物の個数は、奇数が好ましいといわれています。

 

偶数は割り切れることから「縁が切れる」を連想させ、弔事では避けるべきという通説があるためです。

 

ほかにも、4(死)や9(苦)といった「忌み数」を連想させる個数は避けるのが一般的です。

 

そのため、3個・5個・7個・11個といった奇数個で用意するのが望ましいとされています。

 

ただし、個数に関する考え方は、根拠のはっきりしない通説であり、仏教の正式な決まりではありません。

 

とはいえ、気にする方もいらっしゃるため、可能であれば配慮しておくとよいでしょう。

 

箱詰めの果物などで、どうしても偶数個になってしまう場合は、あまり気にしすぎなくても問題ありません。

 

【ポイント】法事・法要のお供え用の果物の選び方

【ポイント】法事・法要のお供え用の果物の選び方

法事・法要でお供えする果物を選ぶ際には、以下のポイントに留意しましょう。

 

  • 日持ちする果物や傷みにくい果物
  • 常温で保存可能な果物
  • 丸い形の果物
  • 切り分けが必要ない果物

 

お供え物はお仏壇に数日間置いておく場合があるため、すぐに傷んでしまうものは避けるのが基本です。

 

さらによいとされるのは、丸い形の果物です。以下の理由により、法事・法要に向いていると言われています。

 

  • 仏教では、魂の形が丸いと考えられているため
  • 「球体(円)」が「縁」を連想させ、縁起がよいとされているため

 

また、季節を感じられる旬の果物をお供えするのもよいでしょう。

 

法要の後にお供え物を参列者で分け合う「お下がり」の習慣がある場合は、分けやすいものや持ち帰りやすいものを選ぶ配慮も必要です。

 

故人が特に好きだった果物があれば、それをお供えするのも、心のこもった供養になります。

 

【おすすめ】法事・法要のお供えに適した果物の種類

【おすすめ】法事・法要のお供えに適した果物の種類

法事・法要のお供え物として果物を選ぶ際には、日持ちして常温で保存できるものが基本です。

 

特に定番とされているのは、以下の果物です。

 

  • りんご
  • オレンジ
  • グレープフルーツ
  • バナナ

 

そのほか、季節を感じさせる果物として、以下の種類もおすすめです。

 

さくらんぼ
メロン・キウイ・桃
ぶどう・梨・柿
みかん

 

果物そのものでなくても、果物の缶詰やゼリーなども、日持ちがするためお供え物として選ばれています。

 

特に夏場など、生の果物が傷みやすい時期にゼリーはおすすめです。

 

【NG】法事・法要のお供えとして避けるべき果物

【NG】法事・法要のお供えとして避けるべき果物

法事・法要でお供えする果物を選ぶ際、以下の特徴に該当する果物は避けましょう。

 

  • 傷みやすいもの
  • 汁や水分が出やすいもの
  • 臭いの強いもの
  • トゲがあるもの
  • 重すぎて持ち運びしにくいもの

 

傷みやすい果物は避けるのが基本です。

 

すぐに腐ってしまうものや、冷蔵保存が必要なカットフルーツなどは、衛生面や数日間お供えしておくのを考慮すると不向きといえます。

 

汁や水分が出やすい果物も避けたほうがよいでしょう。

 

お供えしている間に果汁が染み出して、仏具やお仏壇を汚してしまう恐れがあります。

 

臭いの強い果物も、法事・法要のお供え物としてはあまり好ましくありません。

 

お線香の香りを妨げてしまったり、ほかの参列者に不快感を与えてしまったりする可能性があります。

 

トゲのある果物や、重すぎて持ち運びや取り扱いが大変な果物も不適切です。

 

法事・法要のお供え用の果物の金額相場

法事・法要のお供え用の果物の金額相場

法事・法要でお供えする果物の金額相場は、自分の立場によって異なります。

 

  • 施主・喪主|3千円〜2万円ほど
  • 参列者|3千〜1万円ほど

 

それぞれの立場に分けて、金額の相場を解説します。

 

施主・喪主|3千円〜2万円ほど

施主・喪主が法要のお供えとして果物を用意する場合の金額相場は、以下のとおりです。

 

個別に果物を購入する場合 3,000〜5,000円
籠盛りの場合 10,000〜20,000円

 

無理に立派な籠盛りや化粧箱に入ったものを用意する必要はありません。

 

法要の規模にもよりますが、個数売りの果物をいくつか購入し、お仏壇にお供えする形でも十分です。

 

スーパーマーケットなどで手軽に購入できるもので問題ありません。

 

もちろん、別途かごを用意して、好きな果物を詰めて手作りの籠盛りをお供えするのも良いでしょう。

 

故人の好みの果物を選んだり、季節感を取り入れたりすれば、より心のこもったお供えができます。

 

参列者|3千〜1万円ほど

参列者が法要にお供えの果物を持参する場合の相場は、以下のとおりです。

 

一般的な相場 3,000〜5,000円
故人との関係が特に深かった場合 8,000〜10,000円
籠盛りの場合 10,000円前後

 

あまりにも高額すぎる果物は、かえって喪主や遺族に気を遣わせてしまう可能性があります。

 

お供え物は、高ければよいという訳ではありません。

 

故人を偲ぶ気持ちを込めつつ、無理のない範囲で選ぶのが大切です。

 

法事・法要のお供え用果物の購入場所

法事・法要のお供え用果物の購入場所

法事・法要でお供えする果物の購入場所は、主に4つあります。

 

  • スーパーマーケット
  • 果物専門店
  • デパート・百貨店
  • オンライン通販

 

それぞれの特徴・メリット・デメリットを見ていきましょう。

 

スーパーマーケット

メリット ・価格が比較的安い

・手軽に購入できる

デメリット ・ギフト対応(掛け紙)ができない場合がある

 

スーパーマーケットは、法要のお供え用果物を手軽に購入できる場所のひとつです。

 

自宅のお仏壇にお供えする果物を購入したい場合や、親しい身内だけの法要に持参する場合などに適しています。

 

ただし、スーパーマーケットによっては、弔事用の掛け紙の用意がない場合があります。

 

掛け紙が必要な場合は、サービスカウンターがある店舗を選ぶか、事前に確認しておくと安心です。

 

果物専門店

メリット ・高品質な果物が手に入る

・果物に関する専門的なアドバイスを受けられる

・フルーツの盛り合わせが充実している

デメリット ・店舗数が限られている

・果物の単価が高いケースが多い

・弔事用のギフトに特化している訳ではない

 

品質や見栄えを重視するなら、果物専門店がおすすめです。

 

果物専門店のデメリットは、掛け紙の作法が弔事のマナーに沿っていない場合がある点です。

 

購入前には、法事用の包装が可能か、前もって確認しておきましょう。

 

デパート・百貨店

メリット ・ギフトサービスが充実している

・弔事に関する専門知識を有したスタッフがいる

・高品質な果物が手に入る

デメリット ・価格が高い

 

デパートや百貨店は、目上の方や、お世話になった方の法事・法要に持参する果物を購入する選択肢として最適です。

 

高品質な果物が多く、見た目も美しいものがそろっている反面、ほかの購入場所に比べて価格が高くなる点は考慮しておきましょう。

 

オンライン通販

メリット ・全国の銘品など選択肢が豊富

・自宅で手軽に選べる

・直接手渡せない場合に便利(送料無料の場合もあるため)

・実店舗より安価な場合もある

デメリット ・実物を確認できない

・配送日時に注意が必要

 

オンライン通販は、近年利用者が増えている方法です。

 

楽天市場やAmazonといった大手通販サイトをはじめ、果物専門店やデパートのオンラインストアなどでも購入できます。

 

オンライン通販を利用する際は、法事・法要の日に間に合うように、余裕をもって注文するよう心がけましょう。

 

法事・法要の果物に関するマナー

法事・法要の果物に関するマナー

参列者として、法事・法要で果物を用意する場合は、以下の点に注意しましょう。

 

  • 掛け紙は白黒の水引
  • 表書きは「御供物」「御供」とする
  • 果物は喪主に直接渡す

 

基本的なマナーを解説します。

 

掛け紙は白黒の水引

参列者として法要にお供えの果物を持参する場合、掛け紙を掛けるのがマナーです。

 

掛け紙の水引は「不幸は一度きりでよい」という意味を込めて、解いて再利用できない「結び切り」を選びます。

 

お祝い事に使う蝶結びは不適切なので注意しましょう。水引の色は、黒白または双銀が用いられます。

 

ただし、地域によっては水色や黄白の水引を使う場合もあるため、前もって慣習を確認しておくと安心です。

 

表書きは「御供物」「御供」とする

表書きは、以下のいずれかを記入します。

 

  • 御供物
  • 御供

 

表書きの下には、差出人の名前をフルネームで書きます。複数人で出す場合は「○○一同」のように記載しましょう。

 

籠盛りの果物の場合、掛け紙を掛けるのが難しいため、代わりにリボンを掛ける場合があります。

 

リボンの色は、黒や紫といった落ち着いた色が多い傾向です。

 

果物店などで法要のお供えであると伝えれば、適切に対応してくれます。

 

果物は喪主に直接渡す

法事・法要にお供えの果物を持参した場合、会場に到着したらまず喪主に挨拶をしたあと、直接手渡すのがマナーです。

 

果物を紙袋などに入れて持参した場合は、必ず袋から取り出して渡しましょう。

 

自分でお仏壇や祭壇にお供えするのは、基本的にマナー違反とされています。

 

ただし、地域によっては、参列者が自分でお供えするところもあります。

 

もし不明な場合は、その地域の方々や親族に確認してみるとよいでしょう。

 

法事・法要の果物のお供え方法

法事・法要の果物のお供え方法

法事・法要でお供えする果物には、ある程度、飾り方の決まりが存在します。

 

厳密に守る必要はないものの、事前に把握しておいて損はありません。

 

喪主・施主が用意した果物

喪主や施主が法要のために用意した果物をお仏壇に飾る場合、上段・中段・下段と段があるうちの中段または下段にお供えします。

 

お仏壇に十分なスペースがない場合は、卓や台を準備し、その上に飾っても問題はありません。

 

果物をお供えする際には、以下の仏具を用います。

 

高杯 ・杯に高い足が付いた形状の仏具

・基本的に左右一対で使用する

盛器 ・「供物台」とも呼ばれる仏具

・高杯よりも大ぶりで、多くのお供え物を乗せられる

・対で使用しなくても問題はない

 

お供えする際は、果物の下に半紙を敷くのが正式なマナーですが、なければ白無地の紙で代用してもかまいません。

 

一般的には、お仏壇に向かって左側に果物、右側にお菓子をお供えするといわれています。

 

なお、専用の仏具がない場合は、大きめのお皿やお盆で代用可能です。

 

参列者からいただいた果物

参列者からお供えとしていただいた果物は、まず喪主が受け取り、お仏壇や祭壇にお供えします。

 

配置場所はお仏壇の大きさによって異なりますが、中段または下段に飾るのが一般的です。

 

お仏壇が広くない場合は、別でテーブルなどを用意して載せてもかまいません。

 

絶対にしてはいけないのが、床に直接果物を置くお供え方法です。

 

ただし、大きな籠盛りの場合は、床に直接置いても問題はありません。

 

法事・法要後の果物の取り扱い

法事・法要後の果物の取り扱い

お供えした果物は「お下がり」として、法事・法要が終わった後に参列者で分け合っていただくのが一般的です。

 

仏様やご先祖様にお供えしたものを皆でいただくことで、感謝の気持ちを伝える意味合いがあります。

 

喪主・施主は、お供えした果物を適切に分け、参列者に持ち帰ってもらえるように準備しましょう。

 

法事・法要で果物を郵送する際のマナー

法事・法要で果物を郵送する際のマナー

やむを得ない事情で法事・法要に参列できない場合、お供えの果物を郵送して弔意を伝える方法もあります。

 

郵送する際には、以下のマナーに配慮しましょう。

 

  • 事前に喪主・施主へ連絡を入れる
  • 送付先を確認する
  • 到着の希望日時を聞いておく
  • 掛け紙は「内のし」にする

 

突然お供え物の果物が届くと、相手を驚かせてしまう可能性があります。

 

事前に連絡をして、果物を送りたい旨を伝え、送り先が喪主の家か、あるいは故人の自宅かを確認しましょう。

 

到着日時を調整するのも大切です。法要の当日に届くと、法要で忙しくしている喪主・施主が受け取れない可能性があります。

 

理想としては、法要の2〜3日前に届くように手配しましょう。遅くとも、法事の前日までには届くように心がけてください。

 

郵送の場合、掛け紙は品物に直接掛けてから包装する「内のし」にするのがマナーです。

 

配送中に掛け紙が汚れたり破れたりするのを防ぐ目的があります。

 

【Q&A】法事・法要のお供え用果物に関してよくある質問

【Q&A】法事・法要のお供え用果物に関してよくある質問

法事・法要のお供え用果物に関してよくある質問をまとめました。

 

Q.香典と果物はどちらも用意したほうがいいですか?

Q.お供え物を辞退している場合、果物も用意しないほうがいいですか?

Q.作り物の果物を飾るのはダメですか?

 

ひとつずつ回答します。

 

Q.香典と果物はどちらも用意したほうがいいですか?

A.必ずしも両方用意する必要はありません。

 

香典だけでも弔意を十分伝えられます。

 

故人に大変お世話になっており、より弔意を伝えたい場合は果物やお菓子・供花なども併せて用意するとよいでしょう。

 

ただし、地域によってはどちらか一方を持参するのがマナーとされている場合もあります。

 

地域の慣習に詳しくない場合は、ほかの参列者に聞いておくのがおすすめです。

 

Q.お供え物を辞退している場合、果物も用意しないほうがいいですか?

A.基本的には、遺族の意向を尊重し、お供え物を辞退している場合は無理に用意しないのがマナーです。

 

ただし、個人的な強い希望でお供えの果物を渡したい場合は、喪主・遺族へ直接相談してみてもよいでしょう。

 

Q.作り物の果物を飾るのはダメですか?

A.本来は本物の果物をお供えするのが望ましいとされています。

 

しかし、作り物の果物をお供えするのが必ずしもマナー違反というわけではありません。

 

夏場など、生の果物が傷みやすい時期や、頻繁にお供え物の手入れをするのが難しい場合などには、作り物の果物も選択肢の一つとなり得ます。

 

食品サンプルやイミテーションフルーツなど、見た目も本物に近いものが多くあります。

 

状況に応じて適切に判断するのがおすすめです。

 

まとめ:法要の果物は日持ちするものが望ましい

まとめ:法要の果物は日持ちするものが望ましい

法事・法要でお供えする果物は、日持ちし、常温で保存できるものが基本となります。

 

傷みやすいものや香りの強いものは避けましょう。

 

籠盛りや個別買いといった用意の仕方・金額の相場・掛け紙のマナーなど、基本的な内容を押さえておけば、スムーズに準備を進められます。

 

とはいえ、最も大切なのは、故人を思う気持ちです。本記事の内容を参考に、心を込めて法要のお供えの果物を選んでみてください。

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