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【これで安心】葬儀でのお布施の書き方・相場・渡し方をわかりやすく解説

お布施の書き方

「お布施の書き方が分からない」
「宗派ごとに書き方が変わることはある?」
「いくら包むのが一般的?」

 

本記事では、お布施の基本的な書き方・包み方・渡し方を解説します。

 

また、葬儀に際して必要なお布施以外の「御車料・御膳料・戒名料」についても詳しく紹介。

 

僧侶に失礼なく葬儀を無事終えたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

<この記事でわかること>

・お布施の書き方

・お布施の相場

・お布施の包み方

・お布施の渡し方

・お布施以外に必要な金銭

 

葬儀でお渡しするお布施とは?香典との違いも解説

お布施とは

お布施の書き方について知る前に、基本的な知識について、以下の内容を理解していきましょう。

 

  • 葬儀における布施は「感謝を表す謝礼金」
  • 香典は「お悔やみの気持ちを伝える金銭」

 

それぞれ解説していきます。

 

葬儀における布施は「感謝を表す謝礼金」

お布施とは、読経や戒名授与に対しての感謝を表すための謝礼金です。ご本尊に捧げられ、寺院の維持費や活動費などに当てられます。

 

金額に決まりはないものの、地域や宗派による相場は存在します。相場については『葬儀のお布施の相場』をご参照ください。

 

なお、葬儀だけでなく、お経をあげてもらう場面では必ず用意する金銭です。

 

香典は「お悔やみの気持ちを伝える金銭」

香典は、葬儀に際して出費が増える遺族を支えるために渡す金銭です。

 

故人への供養やお悔やみの気持ちを伝えるために包むとも言われています。

 

そのため、封筒の選び方やお金の包み方が異なります。

 

香典の相場・マナー・渡し方は以下の記事でも解説しているため、参考にしてみてください。

 

7月執筆KW「葬儀 香典 親族」へ内部リンク

 

葬儀のお布施の書き方

お布施の書き方

お布施の書き方には細かなマナーが存在します。

 

神経質に気にする必要はないものの、故人のためにお勤めしてくださる僧侶へ失礼がないよう、最低限のマナーは押さえておきましょう。

 

本章では、以下の基本的なマナーを解説します。

 

  • 筆記用具|毛筆か筆ペン
  • 表書き|「御布施」または「お布施」
  • 中袋|喪主の住所と氏名

 

ひとつずつ見ていきましょう。

 

筆記用具|毛筆か筆ペン

筆記用具は毛筆か筆ペンを用いるとされています。墨は一般的な濃い墨汁でかまいません。

 

香典の場合は「突然の悲しみにより涙で墨が薄まった」を表現するため薄墨を使用しますが、僧侶へのお礼なので薄墨は不要です。

 

表書き|「御布施」または「お布施」

お布施の書き方02

 

表書きには以下のいずれかを書きます。

 

  • 御布施
  • お布施
  • 御経料
  • 御礼

 

「御布施」「お布施」と書く方が多い傾向です。

 

なお、浄土真宗の場合は「御経料」「御礼」を使用しません。他の宗派では僧侶へのお礼の意味も含めてお布施を渡しますが、浄土真宗では阿弥陀如来に対する心付けとして包むためです。

 

表書きの下には、喪主(または施主)のフルネーム、もしくは「〇〇家」と書きます。文字の大きさは「御布施」の文字より小さくしましょう。

 

仏教以外の葬儀であれば、以下のように書きます。

 

宗教 表書き
神道 御礼・御祭祀料
キリスト教 献金・御礼

 

中袋|喪主の住所と氏名

中袋の書き方

 

中袋とは、お金を入れるための一回り小さな封筒です。

 

表面中央に包んだ金額を書きます。弔事では、アラビア数字でなく大字で書くのがマナーです。

 

大字とは漢数字の一種で、数字を以下の漢字で書きます。

 

 

例えば、30万円を包んだ場合は「金参拾萬円他」とします。

 

また、裏面の左下に以下の情報を書きます。

 

  • 郵便番号
  • 住所
  • 氏名(表面を「〇〇家」とした場合)

 

中袋がない封筒であれば、裏面に金額・住所・氏名を記載しましょう。

 

葬儀のお布施の相場

お布施の相場

相場は、地域や宗教によって異なります。一般的な相場は以下のとおりです。

 

地域 相場
全国 40万円前後
北海道 30万円前後

 

表の金額はあくまで相場であり、宗教・地域・お寺との関係性によって大きく変わります。

 

実際に包む際は、家族や親族と話し合って金額を決めるのがおすすめです。

 

また、香典では「死・苦」を連想する「4・9」を避けるべきと考えられていますが、お布施は関係ありません。

 

ただし「4・9」はもともと縁起の悪い数字と言われているため、気持ちの問題として避けてよいとされています。

 

葬儀形式による相場

葬儀形式によって相場が変わることはありません。前章で紹介した相場を参考に、地域・宗派・戒名のランクなどを考慮して包みましょう。

 

相談する親族や地域住民がいない方は、お寺へ直接聞いてみたり、依頼する葬儀社に確認するのもおすすめです。

 

宗派による相場

感謝の気持ちを示す金銭ですが、浄土真宗は他の宗派に比べて相場が低めとなっています。

 

また、葬儀内容によって若干変動することもあります。

 

例えば、曹洞宗・臨済宗は葬儀に際して導師が2名以上来る場合があり、その際は2名分のお布施が必要となります。

 

【封筒編】葬儀のお布施の包み方

お布施の包み方(封筒)

お布施の基本的な包み方に関する以下の内容を解説します。

 

  • 封筒|白無地のもの
  • お札|新札かきれいなもの
  • お札の入れ方|肖像画が表を向くように

 

ひとつずつ見ていきましょう。

 

封筒|白無地のもの

お布施を包む封筒は白無地のものを選びます。郵便番号の欄がなく、中が透けない厚手のものを選びましょう。

 

二重封筒は「不幸が重なる」として縁起が悪いため、避けるのが一般的なマナーです。

 

弔事では白黒の水引がかかった封筒をよく使いますが、お布施は無地の封筒に包みます。

 

ただし、水引がついた封筒を用意する地域もあるため、慣習に詳しくない方は前もって聞いておくのがおすすめです。

 

なお「御布施」とすでに印刷されている封筒を使用しても問題はありません。

 

お札|新札かきれいなもの

お布施に包むお札は新札を用意します。僧侶へ感謝の気持ちを伝えるための金銭なので、事前に準備するべきと考えられているためです。

 

とはいえ、急な葬儀に際して新札を用意するのはあまり現実的ではありません。

 

用意できるに越したことはありませんが、極端に状態が悪くなければ使用済みのお札でもよいとされています。

 

ただし、事前に日程が分かっている忌日法要では新札を用意しましょう。

 

お札の入れ方|肖像画が表を向くように

お札は、封筒を開けた際に肖像画が最初に見えるよう、表面を上にして入れます。

 

僧侶への謝礼であるため、香典とは異なり、結婚式などのお祝い事と同じように包むのがマナーです。

 

【奉書紙編】葬儀のお布施の包み方

お布施の包み方(奉書紙)

お布施は「奉書紙(ほうしょし)」と呼ばれる紙に包む場合もあります。

 

近年は白無地の封筒を用いるケースが多いですが、奉書紙で包むのが本来のマナーです。

 

奉書紙を使用する際は、以下の手順で包みます。

 

<奉書紙の包み方>

1.お金を中袋に入れる
2.奉書紙を広げる
3.中袋を中央からやや左側に置く
4.奉書紙の端を「左→右→下→上」の順に折る
5.折り返しが上になるようにする

 

奉書紙には裏表があり、ざらざらしているのが裏、ツルツルしているのが表面です。

 

包む際は裏表を間違えないよう注意しましょう。

 

葬儀でのお布施を渡すタイミング・渡し方

お布施の渡し方

渡すタイミングは決められていませんが、コープの家族葬がある北海道札幌市周辺では、繰り上げ法要・還骨法要終了後が一般的です。僧侶が控え室に戻った後、御礼の挨拶を兼ねてお布施を渡します。

 

控え室までは袱紗に包んで移動し、控え室で切手盆(なければ普通のお盆)に乗せ替えます。

 

僧侶から文字が読めるよう向きを整え「本日はありがとうございました」と一言添えてから渡ししょう。

 

控え室に机がある場合は、机をまたがず喪主が脇に出て正座で渡すのが礼儀です。

 

通夜開始前にお布施を渡す地域も多くありますので、タイミングがわからなければ、事前に葬儀社に確認するとよいでしょう。

 

葬儀では「御車料・御膳料・戒名料」も必要

御車料・御膳料・戒名料

葬儀では、お布施以外にも以下の金銭を用意する必要があります。

 

  • 御車料|僧侶の交通費
  • 御膳料|僧侶の会食費
  • 戒名料|戒名授与への御礼

 

上記の3つはお布施と別で包むのが一般的です。

 

ただし、戒名料についてはお布施と一緒に包む地域も多く存在します。

 

それぞれの意味・相場・表書きの書き方について見ていきましょう。

 

御車料|僧侶の交通費

御車料とは、僧侶の交通費として包む金銭です。

 

相場は5千円〜1万円ほどで、新幹線などを利用して遠方から来ていただく場合は、さらに多く包みます。

 

封筒はお布施と同じく白無地の封筒を用意し、表書きは「御車料」と書きます。

 

裏面の記載事項はお布施と変わりありません。

 

なお、遺族が直接送迎する場合は不要です。

 

御膳料|僧侶の会食費

御膳料とは、僧侶が葬儀後の会食に参加しない場合にお礼としてお渡しする金銭です。

 

相場は1万円〜2万円ほどで、僧侶が複数名いれば、人数分をまとめて1つの封筒に包みます。

 

白無地の封筒を用意し、表書きは「御膳料」とします。裏面の記載はお布施と同様です。

 

なお、僧侶が会食へ参加する場合は必要ありません。

 

戒名料|戒名授与への御礼

戒名料とは、僧侶によって故人へ授けていただいた戒名に対しての謝礼金です。表には「戒名料」と記載し、裏面にはお布施と同じ内容を記載します。

 

封筒は白無地が一般的ですが、地域や宗派によっては水引がかかっている不祝儀袋を使用するケースもあります。

 

戒名の相場は、授かった名前の位(ランクのようなもの)によって振り幅が大きいのが特徴です。なかには100万円以上包むケースもあります。

 

以下の表は、北海道における戒名料の一般的な相場です。料金表ではないため包む金額の参考としてご活用ください。

 

宗派 戒名料
浄土真宗

釋・釋尼:〜3万円

院釋・院釋尼:15〜30万円

曹洞宗

信士・信女:5〜10万円

居士・大姉:10〜15万円

院居士・院大姉:20〜30万円

日蓮宗

院信士・院信女:10〜15万円

院居士・院大姉:20〜30万円

真言宗

信士・信女:5〜10万円

居士・大姉:10〜5万円

院居士・院大姉:20〜30万円

浄土宗

信士・信女:5〜10万円

居士・大姉:10〜15万円

院居士・院大姉:20〜30万円

 

お寺との付き合いによっても金額が変わるため、上記の金額以上に包む家もあります。

 

なお、浄土真宗では「戒名」ではなく「法名」を授けるため「戒名料」は存在しません。

 

しかし、法名を授けていただいたことに対し、お礼としてお金を包むのは同じです。

 

葬儀以外のお布施の書き方・相場

追善供養のお布施

お布施は、葬儀だけでなく以下の追善供養に際しても用意が必要です。

 

  • 四十九日法要
  • 納骨方法
  • 新盆(新盆)法要
  • 一周忌法要
  • 三回忌以降

 

それぞれの書き方や相場を見ていきましょう。

 

四十九日法要

四十九日法要とは、故人が亡くなられた日から49日目に執り行う法要です。

 

お布施の相場は3〜5万円ほど、または葬儀で包んだお布施の1割程度と言われています。

 

封筒は白無地を用意し、表書きは「お布施(御布施)」とします。

 

併せて、御車代や御膳料の用意も必要です。2つの相場は葬儀の時と変わりありません。

 

【関連記事】家族葬のあとに行う四十九日法要で準備するべきものは?当日の流れ・マナー・香典の有無を解説

 

納骨法要

納骨法要とは、故人のご遺骨をお墓や納骨堂に納める際に必要な儀式です。

 

お布施の相場は1万円〜3万円ほどで、多くても5万円前後とされています。

 

納骨法要は四十九日法要と同日に執り行う家も多く、その場合は四十九日法要と納骨法要、それぞれのお布施が必要です。

 

お布施の書き方は葬儀と変わりありません。

 

新盆(初盆)法要

新盆(初盆)とは、故人が亡くなられてから初めて迎えるお盆をいいます。

 

故人が初めて自宅へ戻る大切な宗教行事のため、通常より念入りに供養するのが一般的です。

 

お布施は、通常のお盆より気持ち多く包むとよいでしょう。

 

なお、初盆といえ特別な表書きの表記はなく、葬儀と同様に「お布施」「御経料」とします。

 

一周忌法要

一周忌法要とは、故人の命日からちょうど1年が経った日に執り行う儀式です。

 

遺族の喪が明ける大切な日でもあります。

 

僧侶をお呼びし、読経・焼香・法話・会食を行います。

 

お布施の相場は3〜5万円です。お布施の書き方は葬儀と変わりありません。

 

三回忌以降

三回忌法要の相場は、1〜5万円とされています。以降の年忌法要も相場は変わりありません。

 

表書きは、葬儀と同じく「お布施」または「御布施」と記入します。

 

なお、三回忌以降は以下のタイミングで法要を執り行い、三十三回忌や五十回忌をもって弔い上げとするのが一般的です。

 

年忌法要 タイミング
三回忌 2年目
七回忌 6年目
十三回忌 12年目
十七回忌 16年目
二十三回忌 22年目
二十七回忌 26年目
三十三回忌 32年目
三十七回忌 36年目
四十三回忌 42年目
四十七回忌 46年目
五十回忌 49年目

 

まとめ:前もってお布施の書き方を理解しておきましょう

お布施の書き方は、仏教の場合「お布施」「御布施」「御経料」とします。ただし、浄土真宗の場合は宗派の教えにより「御経料」を使用しません。

 

封筒の裏面には喪主の住所と氏名、包んだ金額を漢字(大字)で記入します。

 

お布施には書き方以外にも、毛筆を使用する・新札を用意するなどの細かなマナーが存在します。

 

しかし、大切なのは故人を供養してくれた僧侶への感謝を伝える気持ちです。失礼に当たらない程度のマナーを理解しつつ、正しい表記で感謝を伝えられるようにしましょう。

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