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札幌市|故人・ご遺族が生活保護の場合の葬儀費用・扶助制度を解説

「生活保護の人が札幌で葬儀をする場合、費用はどうなる?」
「札幌の生活保護に対する葬儀の補助内容を知りたい」
「生活保護者が葬儀をする場合の手続き方法は?」

 

札幌市を含め、日本全国の市町村では生活保護の方が葬儀を執り行えるよう、扶助制度を設けています。

 

内容の大枠は同じですが、細かな金額が異なるため、ご自身またはご家族が生活保護の場合は、前もって理解しておくのがおすすめです。

 

本記事では、北海道札幌市における生活保護の葬儀について解説します。

 

<この記事でわかること>

・札幌市の葬祭扶助制度について

・葬祭扶助制度の支給金額

・葬祭扶助制度が利用できる人

・葬祭扶助制度の手続き方法

・生活保護葬を執り行う際の注意点

 

札幌市での生活保護受給者の方の葬儀

札幌市での生活保護受給者の方の葬儀

故人や喪主が北海道札幌市にて生活保護を受給している場合、葬祭扶助制度によって「生活保護葬(福祉葬)」を執り行える可能性があります。

 

生活保護葬(福祉葬)とは、生活保護受給者が自己負担なしで執り行える葬儀です。

 

最低限の葬送を保証する制度なため、葬儀内容は火葬式や直葬と同じになるパターンが多く見られます。

 

逝去した場所から自宅または安置所へ搬送し、24時間以上経過した後に火葬するのが一般的な流れです。

 

【関連記事】

直葬の葬儀の流れとメリット・デメリット|後悔しないための注意点も解説

 

札幌市の葬祭扶助制度とは

札幌市の葬祭扶助制度とは

葬祭扶助制度とは、生活保護者の葬儀費用を支援するための制度です。

 

本章では、以下の項目に分けて札幌市の葬祭扶助制度について解説します。

 

  • 制度概要:最低限の葬儀費用を保証
  • 支給金額:215,000円が上限
  • 支給条件:生活保護を受給している札幌市民
  • 申請できる人:死亡届の「届出人」に該当する人

 

自分が葬祭扶助制度の利用対象であるか、確認していきましょう。

 

制度概要:最低限の葬儀費用を保証

葬祭扶助制度は、生活保護法第18条に基づいた制度です。

 

生活保護法第18条には、以下の内容が記されています。

 

第十八条

葬祭扶助は、困窮のため最低限度の生活を維持することのできない者に対して、左に掲げる事項の範囲内において行われる。

一、検案

二、死体の運搬

三、火葬又は埋葬

四、納骨その他葬祭のために必要なもの

左に掲げる場合において、その葬祭を行う者があるときは、その者に対して、前項各号の葬祭扶助を行うことができる。

一、被保護者が死亡した場合において、その者の葬祭を行う扶養義務者がないとき。

二、死者に対しその葬祭を行う扶養義務者がない場合において、その遺留した金品で、葬祭を行うに必要な費用を満たすことのできないとき。

 

引用:生活保護法第18条「葬祭扶助」

 

要約すると、ご遺体の搬送〜納骨までを対象としている、と記載されています。

 

条文で言われている「納骨」は、骨壷にご遺骨を収める「収骨」のことをいっており、お墓への納骨ではありません。

 

そのため、納骨のための費用は自費で用意する必要があります。

 

生活保護者の納骨については、本記事の「葬祭扶助制度の手続きの流れ」にて解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。

 

支給金額:215,000円が上限

葬祭扶助で支給される金額は、以下のとおりです。

 

大人 215,000円以内
小人 172,000円以内
運搬料 7,780円以内(運搬費用が15,580円を超えるとき)

※2024年時点

 

上記の215,000円(小人:172,000円)に、以下の項目は含まれていません。

 

  • お寺に支払うお布施(戒名料を含める)
  • 飲食費用
  • 納骨費用

 

宗教的な費用が保証されないのは「政教分離の原則」があるためです。

 

政教分離の原則とは、国家が宗教に干渉したり、特定の宗教を優遇したりするのを防ぐ考え方で、日本国憲法にも規定されています。

 

なお、火葬費用に関しては、葬祭扶助制度の利用に関係なく、札幌市民であれば原則無料となっています。

(※里塚斎場山口斎場

 

参考:札幌市「生活保護法による保護の基準表

 

支給条件:生活保護を受給している札幌市民

札幌市で葬祭扶助制度を利用するためには、以下のいずれかに該当している必要があります。

 

なお、申請者が札幌市民であるのが必須条件です。

 

  1. 故人が生活保護受給者で身寄りがいない
  2. 身元引受人が生活保護受給者
  3. 身元引受人は生活保護受給者ではないが以下の条件に該当する
    3-1. 障害年金を受給している
    3-2. 非課税世帯
    3-3.生活困窮者

 

ただし、「3-3.生活困窮者」の場合、世帯収入・総所得金額・生活状況を審査し、生活困窮者でないと判断された場合、葬祭扶助制度は利用できません。

 

申請できる人:死亡届の「届出人」に該当する人

葬祭扶助制度を申請できるのは、死亡届で「届出人」としてチェックできる人です。

 

「届出人」に該当するのは、以下の方々です。

 

  • 同居親族
  • 同居していない親族
  • 同居者
  • 家主
  • 地主
  • 家屋管理人
  • 土地管理人
  • 公設所の長
  • 後見人
  • 保佐人
  • 補助人
  • 任意後見人
  • 任意後見受任者

 

なお、申請自体を葬儀社に任せることもできます。

 

申請手続きは簡単ではないため、不安な場合は専門家にお願いするのがおすすめです。

 

葬祭扶助制度の手続きの流れ

葬祭扶助制度の手続きの流れ

葬祭扶助制度の手続きや葬儀が終了するまでの流れは、以下のとおりです。

 

  • ①:ケースワーカーに連絡
  • ②:葬祭扶助制度を申請
  • ③:生活保護葬(福祉葬)の実施
  • ④:葬儀費用が支給
  • ⑤:納骨

 

順を追って見ていきましょう。

 

①:ケースワーカーに連絡

故人が生活保護を受給されていた場合、札幌市にその旨を伝え、死亡届を提出しましょう。死亡届の提出により、生活保護の受給が停止されます

 

ご遺族が生活保護を受給されている場合は、担当のケースワーカーに連絡してください。

 

②:葬祭扶助制度を申請

申請は原則として、故人または申請者の住民票がある自治体で行います。

 

故人と申請者の自治体が異なる場合は、申請者の住民票がある自治体で手続きしましょう。

 

故人に身寄りがなく、遺族以外の方が申請を行う場合は、故人の住民票がある自治体に申請することが一般的です。

 

ただし、自治体によって支給金額が異なるため、一応どちらの市町村にも相談しておくのがおすすめです。

 

例えば札幌市と近郊の市町村では、表のように金額が異なります。

 

市町村 支給金額
札幌市

大人:215,000円以内

小人:172,000円以内

小樽市
岩見沢市
江別市
恵庭市
北広島市
石狩市

大人:188,100円以内

小人:150,500円以内

 

北海道全域に広げると、北見市・網走市・留萌市・稚内市・美唄市なども、札幌市より支給金額が低く設定されています。

 

参考:厚生労働省「生活保護法による保護の基準

 

③:生活保護葬(福祉葬)の実施

生活保護葬では、お通夜や葬儀を行わず、火葬のみを実施します。

 

火葬場所は札幌市内の里塚斎場・山口斎場のいずれかです。

 

火葬場の利用には予約が必要ですが、手続きは葬儀社が行います。

 

葬儀費用は葬祭扶助制度によって全額負担されるため、ご遺族の持ち出しはありません。

 

④:葬儀費用が支給

火葬終了後、葬祭扶助制度に基づき、葬儀費用が支給されます。

 

支給先は葬儀社となるため、遺族や喪主が支払いについて対応する必要はありません。

 

⑤:納骨

納骨は葬祭扶助制度の対象ではないため、ご遺族が負担する必要があります。

 

近年は手頃な価格で納骨できる納骨堂や合葬墓も増えているため、費用の捻出が難しい場合は、検討してみるのもよいでしょう。

 

なお、札幌市には安価に納骨ができる札幌市合同納骨塚(平岸霊園内)が存在します。

 

利用料は1体につき9,100円の払いきりです。経済的に余裕がない場合は、相談してみてもよいでしょう。

 

参考:札幌市「合同納骨塚について

 

【関連記事】

身寄りのない人の葬儀はどうなる?納骨・行政手続き・遺品の取り扱いについて解説

 

札幌市で生活保護葬をする際の注意点

札幌市で生活保護葬をする際の注意点

札幌市で生活保護葬を行う際は、以下の点に注意しましょう。

 

  • 必ず葬儀の前に申請する
  • 条件に該当するか確認しておく
  • 生前に葬儀社を探しておく

 

場合によっては、生活保護葬(福祉葬)が行えなくなります。

 

必ず葬儀の前に申請する

生活保護葬を行うためには、葬儀を行う前に申請する必要があります。

 

葬儀後に申請した場合、すでに執り行っているという事実から、支払い能力があると判断され、制度が利用できなくなるためです。

 

 

条件に該当するか確認しておく

葬祭扶助制度を利用するためには、世帯収入・総所得金額・生活状況など細かな条件に該当している必要があります。

 

場合によっては生活保護でも満額支給されない可能性があるため、前もって制度を利用できるか確認しておくのが大切です。

 

土日に逝去された場合、ケースワーカーに制度が利用できるか確認したくても、連絡が取れない可能性があるため、必ず事前に確認しておきましょう。

 

生前に葬儀社を探しておく

福祉葬のプランは、葬儀社によって内容や費用が異なります。

 

事前に複数の葬儀社を比較検討し、自分の希望に合った葬儀社を選んでおきましょう。

 

前もって葬儀社を探しておけば、プラン内容の確認時に、生活保護葬がどのように進んでいくかも理解できます。

 

また、葬儀社のなかには生活保護葬に慣れていないところもあるため、経験豊富な葬儀社を探せる意味でも、生前の葬儀社選びがおすすめです。

 

コープの家族葬では福祉葬に対応

コープの家族葬では福祉葬に対応

コープの家族葬では、生活保護葬(福祉葬)に対応しています。

 

コープの家族葬が用意している生活保護葬の流れは、以下のとおりです。

 

1日目
お迎え 逝去された病院・施設へスタッフがお迎え
ご安置 コープの家族葬が用意した場所にてご遺体を安置
納棺 お身体を清め、お着替えをしたあとに納棺
2日目
出棺・火葬 火葬場にて火葬し、拾骨後に解散です。

 

事前にご相談いただければ、葬儀の内容を詳しくご説明させていただきます。

 

お問い合わせは無料で、24時間対応可能です。気軽にご相談ください。

 

コープの家族葬に相談してみる

 

札幌市の生活保護葬に関してよくある質問

札幌市の生活保護葬に関してよくある質問

札幌市の生活保葬(福祉葬)に関してよくある質問をまとめました。

 

  • Q.香典は葬儀費用の補填として支給額から差し引かれる?
  • Q.葬祭扶助制度が利用できなかったらどうすればいいですか?
  • Q.直葬・火葬式は何が違うのですか?
  • Q.葬祭扶助と葬祭費は、どちらももらえますか?
  • Q.葬祭扶助と死亡一時金は、どちらももらえますか?

 

ひとつずつ回答します。

 

Q.香典は葬儀費用の補填として支給額から差し引かれる?

A.香典は支給金額から差し引かれません。

 

基本的には、喪主の収入とみなされます。

 

ただし、故人に遺留金がある場合は、支給額から差し引かれます。

 

【関連記事】

生活保護は香典を受け取れない?没収されるという噂は本当かを解説

 

Q.葬祭扶助制度が利用できなかったらどうすればいいですか?

A.故人の財産、または身内の自費で葬儀を執り行う必要があります。

 

金銭的に余裕がない場合は、低価格の葬儀プランを検討するとよいでしょう。

 

コープの家族葬では、85,800円から葬儀が執り行えるプランを用意しています。

 

以下のページから詳細を確認できるため、興味がある方はぜひご覧下さい。

 

85,800円〜の安置直葬プランを見てみる

 

Q.直葬・火葬式は何が違うのですか?

A.直葬・火葬式は、ほぼ同じ意味と捉えて問題はありません。

 

ただし、葬儀社によっては葬儀内容・プラン料金を変えている場合もあります。

 

多く見られるパターンは、以下のとおりです。

 

直葬 安置所で遺体を安置した後、火葬する形式
火葬式 安置所で遺体を安置し、お清めや化粧などを済ませた後、火葬する形式

 

Q.葬祭扶助と葬祭費どちらももらえますか?

A.葬祭扶助の給付金と葬祭費は同時に受け取れません。

 

葬祭費は葬儀費用の自己負担額を補助してくれる助成金です。

 

葬祭扶助を利用している場合、そもそも自己負担がないため、葬祭費は受け取れません。

 

Q.葬祭扶助と死亡一時金はどちらももらえますか?

A.葬祭扶助の給付金と死亡一時金は同時に受け取れない可能性が高いと言えます。

 

死亡一時金は、国民年金に加入していた方が亡くなった際に支給されるお金です。

 

葬祭扶助制度が利用できる生活保護者の場合、国民年金保険料が免除されているケースが多いため、支給対象にならない可能性があります。

 

ただし、死亡一時金の申請自体は可能です。支給されるか否かは故人の状況にもよるため、詳しくは、担当のケースワーカーに聞いてみるとよいでしょう。

 

まとめ:札幌市での生活保護葬ならコープの家族葬へおまかせください

まとめ:札幌市での生活保護葬ならコープの家族葬へおまかせください

札幌市では、故人または喪主が生活保護の場合、葬祭扶助制度の利用により無料で葬儀が執り行える可能性があります。

 

ただし、葬儀内容はご遺体の搬送・安置・火葬のみのシンプルなものに限られ、読経は行われません。

 

利用には諸手続きが必要となるため、事前に確認しておくと安心です。

 

コープの家族葬では、生活保護葬(福祉葬)の実施が可能です。

 

将来的に葬祭扶助制度を利用して葬儀を執り行う可能性のある方は、ぜひ気軽にご相談ください。

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