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【葬儀で困らない】親族として知っておきたい葬儀のマナーと立ち振る舞い

「親戚の葬儀に呼ばれたけど、何をしていいのか分からない…」
「服装や香典のマナーを間違えてしまうのが怖い」
「何か手伝ったほうがいいのだろうか」

 

親族の葬儀は、人生で何度も経験するものではありません。

 

ご遺族のために何をすればいいのか戸惑ってしまう方も多いでしょう。

 

本記事では、親族が葬儀で気を付けるべきマナーについて解説します。

 

親族の葬儀に参列する予定の方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

<この記事でわかること>

・親族として葬儀に参列する際のマナー

・親族が葬儀で手伝う内容

・親族が用意する香典の金額・包み方

・親族が用意する供花・供物のマナー

・葬儀の流れと親族としての立ち回り

 

親族として葬儀に参列する際の役割・マナー

親族の葬儀の役割

親族として葬儀に参列する場合、できる限りご遺族の負担を軽減できるよう、お手伝いをするのがマナーです。

 

葬儀に際して、遺族は葬儀の準備だけでなく、参列者の応対や葬儀社との連絡などさまざまな対応が求められます。

 

葬儀社もサポートに入りますが、すべてを担うのは困難です。

 

その場合、親族の協力が必要不可欠となります。

 

親族は遺族の信頼に応えられるよう、できる範囲でお手伝いしましょう

 

具体的なお手伝いの内容については、本記事の「葬儀で親族が手伝う内容」で解説しています。

 

親族の範囲と参列する基準

親族の範囲と参列する基準

葬儀に参列するにあたって、自分がどのような立場にあるのかを理解するのは大切です。

 

本章では、一般的に親族と言われる範囲や、葬儀に参列する基準を紹介します。

 

  • 法律上は6親等以内の血族・三親等いないの姻族を親族という
  • 葬儀に参列する基準は故人との関係性によって決める

 

ひとつずつ見ていきましょう。

 

法律上は6親等以内の血族・三親等いないの姻族を親族という

葬儀では「遺族」「親族」など、血縁者を分けて呼称するケースが多く見られます。

 

それぞれの違いは以下のとおりです。

親族 民法上の規定は以下のとおり

・配偶者
・6親等以内の血族(祖父母、叔父・叔母、いとこなど)
・3親等以内の姻族(配偶者の両親、兄弟姉妹など)

親戚 親族よりも遠い関係
遺族 故人の両親・配偶者・子ども・兄弟姉妹など
一般参列者 友人・仕事関係者・近所の方など

 

法律上の規定はありますが、葬儀の場合、必ずしも法律上の定義にこだわる必要はありません。

 

民法上、配偶者は親族に分類されますが、葬儀においては遺族の立場であるのが代表的な例です。

 

親戚付き合いのある間柄であれば、一般的に親族とみなされる場合が多く見られます。

 

葬儀に参列する基準は故人との関係性によって決める

親族の葬儀への参列範囲についての明確な決まりはありませんが、一般的には、6親等以内の血族と3親等以内の姻族までが参列の目安とされています。

 

しかし、それ以外の方でも、故人や遺族との交流があったり、お付き合いが続いていたりする場合は、参列しても問題ありません。

 

逆に、お付き合いがほとんどない場合は、親族であっても参列を控えるほうが失礼にあたらない場合もあります。

 

親族としての葬儀の基本的なマナー

親族としての葬儀の基本的なマナー

葬儀に参列する際は、親族としての立ち振る舞いも大切です。

 

本章では、親族が知っておきたい基本的なマナーについて解説します。

 

  • 一般参列者と同様に喪服を着用
  • 一般参列者へは遺族の代理と思って対応する
  • 忌み言葉や重ね言葉は使わない

 

葬儀前に把握しておきましょう。

 

一般参列者と同様に喪服を着用

親族は、一般参列者と同じように喪服を着用します。

 

親族の喪服のマナー
男性 黒いスーツに黒いネクタイ、黒い革靴、黒い靴下を着用
女性 黒のワンピースやアンサンブルに黒いストッキングを合わせる

アクセサリーは、一連の真珠のネックレスが無難

未成年 制服があれば着用、なければ黒や白のシンプルな服装

 

未成年は制服が礼装として扱われます。制服があるのに、わざわざ喪服を用意する必要はありません。

 

昔は親族がモーニングや黒紋付を着用する場合もありました。

 

しかし、現在は遺族より格がひとつ下の礼服を着用するのが一般的です。

 

遺族と同じ格式の喪服を着用するのは避けるようにしましょう。

 

【関連記事】

初めての葬儀に備える服装のマナー|性別・年齢別で注意点を解説

 

一般参列者へは遺族の代理と思って対応する

葬儀では、血縁関係によって座席が決められているため、一般参列者からお悔やみの言葉をいただくシーンも少なくありません。

 

お悔やみ言葉をいただいたときは「恐れ入ります」「本日はありがとうございます」など、親族としてのお礼を述べましょう。

 

葬儀の進行や遺族に関する質問を受ける場合もあるため、わからないことは葬儀スタッフに尋ね、関係者としての対応を心がけましょう。

 

対応する際は、不適切な言葉を使わないように気をつけるのが大切です。

 

葬儀における不適切な言葉は、次の章で解説します。

 

忌み言葉や重ね言葉は使わない

葬儀の場では、使用を控えるべき言葉が存在します。

 

葬儀で控えるべき言葉
直接的な表現 死ぬ・死亡・急死…など
不吉な言葉 4(死)・9(苦)、大変…など
不幸の連続や重複を連想する言葉 続き言葉:続いて、再び、引き続き…など

重ね言葉:わざわざ、たまたま、重ね重ね…など

仏教で使用してはいけない言葉 浮かばれない・迷う
神道・キリスト教で使用してはいけない言葉 成仏・供養・往生などの仏教用語

 

一般参列者だけなく、ご遺族に対しても使わないよう注意しましょう。

 

【関連記事】

注意!葬儀で控えるべき「忌み言葉」の一覧と言い換え方を解説

 

葬儀で親族が手伝う内容

葬儀で親族が手伝う内容

葬儀は、葬儀社が中心となって進行しますが、親族にもさまざまな役割が求められます。

 

  • 受付対応
  • 会計処理
  • 参列者への対応
  • その他の雑務

 

それぞれの内容を見ていきましょう。

 

受付対応

葬儀会場の受付は、親族にお願いされる場合が多く見られます。

 

受付係の仕事内容は、以下のとおりです。

 

受付係の仕事内容

・香典の受け取り
・芳名帳への記載の促し
・会場への案内
・参列者からの質問への対応

 

北海道での葬儀で受付を依頼された場合、芳名帳への記載の促しは必要ありません。

 

代わりに、以下のお手伝いが必要となります。

 

北海道独自の受付係の仕事内容

・香典の金額をその場で確認
・香典領収書の発行
・即日返しのお渡し

 

北海道では、香典をもらってすぐ金額を確認し、その場で領収書を発行するのが一般的です。

 

また、香典返しは即日返しとし、領収書と一緒に参列者へお渡しします。

 

ただし、北海道といっても地域によって対応方法が若干異なります。

 

初めて北海道で葬儀に参列する場合は、葬儀社に相談して流れを聞いておくのがおすすめです。

 

【関連記事】

例文付き】葬儀の受付で何を言えばいい?挨拶のマナーや注意点を解説

 

会計処理

受付で預かった香典を集計し、香典を喪主に渡します。

 

重要な業務のため、仲の良い親族が任される場合がほとんどです。

 

会計と受付を別々で依頼する場合や、受付業務と併せて行う場合もあります。

 

遺族の信頼が重要なので、間違いや不備を避けるため、複数人で実施するのがおすすめです。

 

参列者への対応

親戚や親しい方は早めに来場する場合があります。

 

その際、控え室などで待機してもらい、親族がお茶などの世話をするのも大切なお手伝いです。

 

立場や状況に応じて、進んで対応することが望ましいでしょう。

 

その他の雑務

これまで紹介したお手伝いのほかにも、以下のことを依頼される場合があります。

 

買い物 お茶菓子の不足や忘れ物の対応など
駐車場係 会場での誘導員係として、駐車場の案内や整理
運転手 自宅から葬儀場、葬儀場から火葬場などの運転手

 

ご遺族が困っている場合、積極的にサポートを行い、少しでも負担を軽減してあげましょう。

 

親族の香典の金額相場や包み方

親族の香典の金額相場や包み方

葬儀に参列する際は、香典を持参するのが一般的です。

 

香典の金額は、故人との関係性によって異なりますが、親族の場合は一般参列者よりも高額になる傾向があります。

 

  • 金額相場:5千円以上が望ましい
  • 包み方:通常の香典と同じ

 

なお、北海道ではお通夜に香典を持参するのが一般的です。

 

お通夜・告別式どちらにも参列する場合、お通夜で香典を渡していれば、告別式に持参する必要はありません。

 

金額相場:5千円以上が望ましい

親族の香典の金額相場は、以下のとおりです。

 

故人との関係 金額相場
5〜10万円
兄弟・姉妹 3〜10万円
祖父母 1〜5万円
おじ・おば 5千〜3万円
その他の親戚 5千〜2万円

 

一般参列者の相場が5千円前後となるため、親族の場合は遠い親戚であっても5千円より少し高額な金額を包んだほうがよいとされています。

 

ただし、香典はあくまで気持ちを表すものです。

 

経済状況に合わせて、無理のない範囲で包むようにしましょう。

 

【関連記事】

家族葬での弔電や香典の正しいマナー【例文付き】送る側と受け取る側

 

包み方:通常の香典と同じ

香典の表書き

親族の香典の包み方は、一般の香典とほぼ同じです。

 

表書きは、故人の宗教宗派に合わせて記載します。

 

表書きの書き方
仏教

御霊前・御香典

浄土真宗のみ:御仏前

神道 御玉串料・御榊料
キリスト教 御花料・忌慰料・御ミサ料

 

名前は、基本的にフルネームで記載します。

 

夫婦の場合は「夫のフルネーム+妻の名前のみ」で問題はありません。

 

孫同士がお金を出し合って包む場合は「孫一同」と記入します。

 

名前の書き方

 

金額は「金(包んだ金額)圓也」と書きます。漢数字の旧字体で書くのが基本です。

 

中袋がある場合は、中袋の表中央に書きましょう。中袋がない場合は、香典袋の左下に書きます。

 

また、送り主の住所と氏名も別途記入するのがマナーです。

 

中袋がある場合は中袋の左下、中袋がない場合の記入場所は香典袋の裏側の左下に書きます。

 

金額の書き方

 

【関連記事】

【宗派別】葬儀の香典袋はどれを選べばいい?【種類・書き方・マナー】

 

親族が用意する供花・供物のマナー

親族が用意する供花・供物のマナー

親族の場合、葬儀にあたって供花や供物を用意する場合があります。

 

  • 親族の供花のマナー
  • 親族の供物のマナー

 

それぞれ見ていきましょう。

 

親族の供花のマナー

供花とは、祭壇の横に飾られる花のことをいいます。スタンド生花やアレンジメントなどが一般的です。

 

供花に添える札名には贈り主を記載します。札名の書き方は、親族がまとめて贈る際の「子供一同」「孫一同」などの他、家族や親族の名前を連名とする方法や、個人名を記載する方法があります。

 

供花は、必ずしも必要というわけではありません。香典を持参する場合、通常は供物や供花は不要とされています。

 

ただし、地域の風習によって異なるため、不安であればほかの親族と相談するのもよいでしょう。

 

北海道では、アレンジメントが8千円〜2万円、スタンドで1万2千円〜3万円が相場です。

 

ただし、地域や葬儀の規模によって相場が異なる場合があります。

 

【関連記事】

【葬儀のマナー】服装・香典・焼香・供花・言葉遣いを葬儀の流れに沿って解説

 

親族の供物のマナー

供物とは、故人を偲ぶ気持ちや遺族への弔意を表す品物です。

 

一般的に果物やお菓子などが選ばれ、祭壇近くに供えられます。

 

籠タイプやスタンドタイプなど、さまざまな種類があります。

 

供花と同様に、札名には贈り主の名前を明記します。

 

供物の一般的な相場は1万円程度ですが、北海道では5千円〜1万5千円が相場です。

 

葬儀における親族の立ち回り

葬儀における親族の立ち回り

葬儀の際、親族は一般参列者と異なる立ち回りをする場面があります。

 

  • 集合は一般参列者より早やめに
  • 葬儀のスケジュールや手伝いの内容を確認する
  • お通夜と葬儀・告別式どちらにも参加する
  • 通夜振る舞いや精進落としには参加する
  • 焼香のタイミングは遺族の次
  • 火葬に立ち会う場合もある

 

当日に失礼がないよう、前もって見ていきましょう。

 

集合は一般参列者より早やめに

親族は、一般参列者よりも早めに会場に到着すよう心がけましょう。

 

お通夜、告別式のいずれも、式の開始1時間前を目安にするとよいでしょう。

 

なお、故人との関係性が深ければ、午前中から参加し、納棺に立ち会う場合もあります。

 

葬儀のスケジュールや手伝いの内容を確認する

ご遺族へ自分が手伝えることがないか確認しましょう。

 

一般参列者からの問い合わせに備え、葬儀のスケジュールについて聞いておくのもおすすめです。

 

遺族の状況を把握し、必要なサポートを提供できるようにします。

 

前もって受付や駐車場係をお願いされている場合は、持ち場について待機しておくのがよいでしょう。

 

【関連記事】

葬儀は午前何時から?時間配分と流れを解説【服装やマナーも紹介】

 

お通夜と葬儀・告別式どちらにも参加する

一般的に、親族はお通夜と告別式の両方に参列します。

 

やむを得ない事情でどちらかに参列できない場合は、事前に遺族に連絡し、事情を説明しましょう。

 

両方とも参列できない場合は、香典や供花を贈るなど、別の形で弔意を表しましょう。

 

参列できない状況での対応方法は、本記事の「親族だけれど葬儀に参列できない場合の対応」で解説しています。

 

通夜振る舞いや精進落としには参加する

葬儀の後に、通夜振る舞いや精進落としが行われる場合があります。

 

親族は、葬儀後の会食に参加するのが一般的です。北海道での通夜振る舞いは、一般参列者は参加せず、親族のみとなるケースが多く見られます。

 

ただし、地域によっては参列者も参加したり、開催の有無や形式が異なったりするため、地域の慣習に詳しくない方は、前もって確認しておくと安心です。

 

【関連記事】

葬儀や通夜振る舞いでの挨拶は何を話せばいい?文例やマナーを紹介

 

焼香のタイミングは遺族の次

仏式葬儀では、焼香を行います。焼香の順番やタイミングは、葬儀社の指示に従いましょう。

 

一般的には、まず喪主と遺族が焼香し、次に親族が焼香します。

 

焼香の方法は宗派によって異なるため、故人の宗派の作法を前もって調べとくと安心です。

 

調べてもわからない場合は、葬儀社にたずねてもよいでしょう。

 

【関連記事】

家族葬における焼香のやり方やマナーを解説|焼香だけの参列についても説明

 

火葬に立ち会う場合もある

親族の立場の場合、霊柩車が出発した後、ご遺族族と一緒に火葬場へ移動する場合があります。

 

ただし、遠縁の場合、火葬への立会は任意です。精進落としに呼ばれており、会場が火葬場の場合は一緒に移動しましょう。

 

食事会場が式場の場合は、状況に応じて式場で待機していても問題はありません。

 

迷った際は、同様の立場の方と相談し一緒に決定しましょう。

 

親族だけれど葬儀に参列できない場合の対応

親族だけれど葬儀に参列できない場合の対応

どうしても都合がつかない場合は、以下の方法で弔意を伝える方法があります。

 

  • 香典を郵送する
  • 後日弔問する

 

それぞれの対応方法を見ていきましょう。

 

香典を郵送する

葬儀に参列できない場合は、香典を郵送してお悔やみの気持ちを伝える方法があります。

 

現金を一般郵便で送るのは禁止されているため、必ず現金書留を利用しましょう。

 

また、お金を現金書留用封筒に直接入れるのではなく、香典袋に入れてから現金書留用封筒に入れ、お手紙を添えるのがマナーです。お手紙には、葬儀へ参列できなかったお詫びや、故人を偲ぶ気持ちを綴ります。

 

郵送する際は、葬儀の日までに届くように手配しましょう。

 

葬儀直前に送る場合は、2〜3日後までに到着するよう手配するのが望ましいです。

 

香典を送る際は、ご遺族へ事前に連絡しておきましょう。

 

【関連記事】

家族葬の場合に香典袋を現金書留で送る際のマナー|送るタイミングや挨拶状の書き方を解説

 

後日弔問する

葬儀後に弔問し、直接香典を手渡し、お悔やみの言葉を伝える方法もあります。

 

やむを得ない事情がない限り、四十九日までの期間内が望ましいでしょう。

 

持ち物は香典だけで問題はありませんが、故人の好物など、手土産を持参してもよいとされています。

 

故人の宗教が仏式の場合は、お線香を手土産としてお持ちする方も多く見られます。

 

なお、香典を郵送したあとに弔問する場合、香典の持参は必要ありません。

 

香典を事前に送っていない場合は、弔問の際に持参しましょう。

 

まとめ:親族として葬儀に参列するならマナーに配慮する

親族として葬儀に参列する際は、ご遺族の負担を軽減できるよう、お手伝いを申し出ましょう。

 

また、ご遺族の関係者であることを意識し、丁寧な対応を心がけることが大切です。

 

葬儀は、宗教や地域によって風習が異なる場合があります。

 

初めての宗教または土地で葬儀のお手伝いをする際は、事前に葬儀社に確認したり、詳しい人に相談したりするのも大切です。

 

ご遺族の皆様が安心して故人を送ることができるよう、親族としてできる限りのことを行いましょう。

 

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